研究課題/領域番号 |
20K06999
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉田 卓也 大阪大学, 大学院薬学研究科, 准教授 (00294116)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | LAIR / コラーゲン / NMR / MDシミュレーション / 結晶化 / X線結晶構造解析 / MD / 結晶構造 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫抑制受容体LAIRによるコラーゲン認識機構を解明し、その免疫抑制機能に重要な分子間相互作用の実態を明らかにする。LAIRがコラーゲンの三重らせん構造、およびコラーゲンに特徴的に含まれるヒドロキシプロリンを特異的に認識している。本研究では、NMR/結晶構造解析/MDシミュレーションを統合的に活用し、LAIRの特異な動的構造が担うコラーゲン認識メカニズムと、免疫抑制シグナルの発信に重要な、コラーゲンを介したLAIR分子同士の相互作用の詳細を解明する。本研究による知見は、LAIRの機能を制御する分子設計に応用でき、がんや自己免疫疾患に対する新規治療法の開拓につながる可能性がある。
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研究成果の概要 |
本研究では、LAIRファミリーが担うコラーゲン依存的な免疫抑制メカニズムの構造基盤について明らかにするため、NMRによる化学シフト摂動解析により、コラーゲン結合時に構造変化を起こす部位を特定した。また分子モデリングにより、LAIR1、LAIR2のコラーゲン結合モデルを構築し、LAIR分子が1個ないし2個結合できるコラーゲンモデルペプチドを複数設計した。合成されたペプチドは、ゲル濾過により予想通りの結合比を示すことを確認した。LAIR2/モデルペプチド複合体の共結晶化について検討した。また、MDシミュレーションによりLAIR2-コラーゲンモデルペプチド間の結合自由エネルギーを評価した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LAIRファミリーは自己免疫疾患やがんといった疾病に関わっており、免疫制御に関連する創薬標的としての可能性を有する。LAIRによるシグナル伝達には、棒状のコラーゲン分子に対し複数のLAIRが適切な配向や位置で結合することが重要である。本研究ではLAIRに結合する適切なコラーゲンモデルペプチドを得て、LAIRのコラーゲン認識モデルを構築することで、その作用機序に関する基礎的な知見が得られた。
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