研究課題/領域番号 |
20K07052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
林 秀敏 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (80198853)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | TRB1 / c-Myc / CD44 / ROS / MAX / フェロトーシス / 遺伝子増幅 / がん幹細胞 / TRIB1 / クロストーク / p21 / p53 / 8q24 / LSD1 / xCT / シスチン / 脱ユビキチン化酵素 / 代謝リプログラミング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、新規キナーゼ様分子TRB1のがんの発生や悪性化におけるメカニズムを解明するために、次の3つの研究を3年間かけて調べる。 1. 腫瘍で高発現しているTRB1の発現制御 2. TRB1と近接した遺伝子座にあるc-Mycとのクロストーク 3. TRB1 のがん幹細胞維持活性の検討
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研究成果の概要 |
染色体上で代表的がん遺伝子c-Mycの近傍に存在し、多くのがんで高発現しているTRB1はc-Mycの転写反応を正にも負にも増強し、標的遺伝子の発現を制御した。正の制御の場合、TRB1がc-Mycとそのパートナー分子MAXとの結合を増加させるためと推察される。また、TRB1はc-Mycの発現を、c-MycはTRB1の発現をそれぞれ正に制御するなど、緊密なクロストークが観察された。 また、TRB1はスフェア形成能に必要で、がん幹細胞マーカーCD44v8-v10の発現亢進に基づくxCTの安定化とROS消去能の亢進、フェロトーシス抵抗性獲得に寄与し、がん幹細胞の生存維持に寄与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではc-Mycとのポジティブループのパートナー、がん幹細胞の生存維持作用など、TRB1の新たながん遺伝子としての一端が明らかとなった。c-Mycは多くのがんで高発現し、がんの発生や悪性化に大きく寄与することから、有望な治療標的として期待されてきたが、適切なdruggableな構造モチーフがなく、c-Mycを直接標的とする戦略は難航している。今回明らかにしたTRB1-c-MycのポジティブループのTRB1を標的とすれば、c-Mycの機能を強く低減するとともに、がん細胞死を誘導し、まだ有効なc-Mycやがん幹細胞に対する治療薬のない現在、新たな創薬の標的として有望となると考えられる。
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