研究課題/領域番号 |
20K07067
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
神戸 悠輝 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (60549913)
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研究分担者 |
宮田 篤郎 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (60183969)
栗原 崇 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (60282745)
山下 哲 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (40740197)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 摂食行動 / 神経ペプチド / 下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド / アグーチ関連ペプチド / ガラニン / 視床下部 / 下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド / 摂食制御 / アデノ随伴ウイルス / RNA干渉 / ファイバーフォトメトリー / 行動実験 / 摂食調節機構 / 抗肥満薬 / shRNA / 神経回路特異的操作 / 摂食調節 / PACAP |
研究開始時の研究の概要 |
現在,日本において肥満症の患者は急増している.肥満症の原因の一つに過食が存在することから,摂食制御メカニズムの解明は急務である.申請者は脳の一部分・視床下部腹内側核に存在する神経ペプチドPACAPを発現する神経細胞が,摂食の制御や肥満症に密接に関与することを明らかにした (Trung and Kambe,Mol. Neurobiol. 2020).そこで,本研究課題では,摂食制御におけるPACAPの関与を詳細に解明するとともに,肥満症に対するPACAPに関連した治療薬の開発を目的とする.
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研究成果の概要 |
下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ポリペプチド (PACAP) は脳内に広く分布する神経ペプチドであり、摂食行動に関与することが報告されている。そこで、摂食を抑制する抗肥満薬を開発する事を最終目標として、PACAPによる摂食行動制御メカニズムを解明する事を目的とした。我々は、数多く存在するPACAPを発現する脳領域の中でも視床下部腹内側核のPACAPが摂食調節に重要であることを明らかにした。さらに、視床下部腹内側核・PACAPは、視床下部弓状核・アグーチ関連ペプチドおよび視床下部背内側核・ガラニンを介して、個体の状態依存的に摂食行動を制御する可能性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
厚生労働省「国民健康・栄養調査報告」によると、20歳以上の人の肥満の割合は男性で33.0%、女性で22.3%と報告されている。肥満は単なる過剰体重だけでなく、心血管疾患、糖尿病、脂肪肝、肝硬変などの原因となることが知られている。この事から、新しい抗肥満薬の開発あるいは創薬ターゲットの探索は社会的に強く求められている。本研究では、神経ペプチド・PACAPをターゲットとし、PACAPによる摂食調節は、“状態依存的”な可能性を明らかにした。このPACAPの特徴をうまく利用すれば、肥満症患者の食物の過剰摂取のみを抑制できる安全な抗肥満薬の創薬ターゲットになる可能性がある。
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