研究課題/領域番号 |
20K07070
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
|
研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
森本 達也 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (50390779)
|
研究分担者 |
砂川 陽一 静岡県立大学, 薬学部, 講師 (30466297)
宮崎 雄輔 静岡県立大学, 薬学部, 客員共同研究員 (40803466)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 心不全 / p300 / エピジェネティクス / ヒストンアセチルトランスフェラーゼ / 病態プロオミクス / 心筋細胞肥大 / 心臓線維化 / 結合タンパク / 心臓リモデリング / 心臓特異的ノックアウトマウス / p300 / プロテオミクス / ヒストンアセチル化 |
研究開始時の研究の概要 |
我々はヒストンアセチル化酵素(HAT)活性を有する p300が心不全発症における遺伝子発現調節に極めて重要であり、p300の特異的HAT阻害が極めて有効な心不全治療であることを見出した。本研究では、病態プロテオミクスにより、心不全発症において中心的かつ根本的役割を果たすp300の結合蛋白の全容を明らかとすることで、心不全発症メカニズムの詳細な解明と画期的治療法の創製につなげる。
|
研究成果の概要 |
我々は、心不全マウスと正常マウスの心臓からヒストンアセチル酵素活性を持つp300複合体を精製し、p300との結合が変化する蛋白の同定を行い、195個の新規p300結合タンパクを同定した。なかでも新規p300結合タンパク質1(p300BP1)に着目した。p300BP1を過剰発現やノックダウンすると培養心筋細胞の肥大反応やTGF-β刺激による心線維芽細胞の線維化反応を抑制した。さらに、p300BP1を心臓で特異的にノックアウトしたマウスでは圧負荷心不全の進展を抑制することを見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心不全は高血圧性心疾患、弁膜症、虚血性心疾患など種々の心疾患の共通最終像であり、この問題を解決することは極めて重要である。現在の薬物治療を用いても心不全の生命予後は悪く、新たな心不全治療薬の開発が必要である。我々は、ヒストンアセチル化酵素活性を持つp300の結合蛋白を同定し、その中でもp300BP1が心不全の発症・進展に関与することを見出した。今後p300BP1をターゲットとした新規治療薬の開発が期待される。
|