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オーファンGタンパク質共役型受容体GPR35の炎症性腸疾患の病態における役割解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K07078
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47040:薬理学関連
研究機関京都薬科大学

研究代表者

加藤 伸一  京都薬科大学, 薬学部, 教授 (90281500)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードGPR35 / 炎症性腸疾患 / マクロファージ / サイトカイン / 粘液分泌 / タイトジャンクション関連タンパク質 / 腸上皮バリア / 粘液 / タイトジャンクション / 大腸炎 / ロドキサミド / 小腸傷害 / Gタンパク質共役型受容体 / 大腸炎関連がん / 線維化
研究開始時の研究の概要

オーファンGタンパク共役型受容体GPR35は、消化管に高発現していることが知られてい るが、その生体における役割については不明な部分が多い。本研究の目的は、炎症性腸疾患とその合併症におけるGPR35の役割を解明し、GPR35を標的とした新たな創薬理論を提案することである。具体的には、応募者が作製したGPR35遺伝子欠損マウスおよび既報の内因性リガンドや作動薬を用いて、各種実験動物モデルの病態変化について個体レベルで検討する。さらに、細胞株およびマウスから単離・分化させた細胞やオルガノイドを用いて、 組織・細胞・分子レベルまで詳細に解析し、GPR35を介する作用の分子メカニズムを解明する。

研究成果の概要

オーファンGタンパク質共役型受容体GPR35のIBDの病態における役割について検討した。GPR35KOマウスではWTマウスと比較してDSS誘起大腸炎が有意に増悪した。粘液分泌およびタイトジャンクション関連タンパク質発現は、WTとGPR35KOマウスの間に差は認められなかった。一方、骨髄から分化誘導したマクロマージにおけるLPS誘起サイトカイン発現の増大は、GPR35KOマウスではWTマウスと比較して有意に増強した。以上の結果より、GPR35は大腸炎の病態に保護的に機能していることが判明した。この作用には、腸上皮バリア機能の制御は関与しておらず、炎症免疫応答の抑制に起因しているものと視察される。

研究成果の学術的意義や社会的意義

GPR35は未だ内因性リガンドが同定されていないオーファンGPCRであり、消化管に比較的高発現していること知られているが、その生理学的および病態生理学的役割については不明である。本研究では、GPR35遺伝子欠損マウスを新たに作出し検討を行い、GPR35が炎症性腸疾患の病態において保護的に機能していることを明らかにした。さらに、その機序として、GPR35のマクロファージレベルにおける炎症免疫応答の抑制が関与していることを明らかにした。これらの知見は、GPR35が炎症性腸疾患に対する新たな治療標的として有用であることを示すとともに、炎症免疫応答の異常に起因する他の自己免疫疾患にも展開が期待される。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] オーファンGタンパク質共役型受容体GPR35の腸炎の病態における役割2022

    • 著者名/発表者名
      徳山珖雅、橘 佑輔、岸 采花、村瀬由衣、安田浩之、斉藤美知子、松本健次郎、加藤伸一
    • 学会等名
      生体機能と創薬シンポジウム2022(静岡)
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Orphan G protein-coupled receptor GPR35 contributes to the pathogenesis of dextran sulfate sodium-induced colitis in mice2022

    • 著者名/発表者名
      Ayaka Kishi, Yusuke Tachibana, Yui Murase, Koga Tokuyama, Michiko Saito, Hiroyuki Yasuda, Kenjiro Matsumoto, Shinichi Kato
    • 学会等名
      第96回日本薬理学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] オーファンGタンパク質共役型受容体GPR35の腸炎における抗炎症的役割2022

    • 著者名/発表者名
      元川典子、杤岡実思、杉本彩貴、徳山珖雅、榎原梨華、斉藤美知子、安田浩之、松本健次郎、加藤伸一
    • 学会等名
      第95回日本薬理学会年会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] オーファンGタンパク質共役型受容体GPR35の腸炎に対する保護的役割2022

    • 著者名/発表者名
      杤岡実思、元川典子、杉本彩貴、徳山珖雅、榎原梨華、斉藤美知子、安田浩之、松本健次郎、加藤伸一
    • 学会等名
      日本薬学会第142年会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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