研究課題/領域番号 |
20K07152
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
鈴木 昭夫 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (80775148)
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研究分担者 |
林 秀樹 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (00419665)
田原 耕平 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (30454325)
小林 亮 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 非常勤講師 (50555662)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 口内炎 / ポラプレジンク / 粘膜付着性フィルム / 抗がん剤 / 携帯型近赤外分光装置 / 粘膜付着フィルム / 小児 / 化学療法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究でははじめに口腔粘膜付着性フィルム製剤の処方を決定する。ここでは、フィルム剤の最適な粘着性(服用感、溶解性)を決め、さらに、甘味料や香料により小児が服用しやすい味(甘味)に調整する。 次に作製した製剤を日本薬局方に準じて含量均一試験および安定性試験(6か月まで検討)を実施する。 最後に、岐阜大学医学部附属病院小児科において、がん化学療法が施行される小児患者を対象に口内炎の発現率および重症度(CTCAE version 4.0に基づき評価)を検討する。症例数は2年間で20例を予定している。なお、本研究は特定臨床研究に該当するため、審査可能な施設に申請を行い承認後に実施する。
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研究成果の概要 |
口内炎はがん治療においてがん患者が最も苦痛と感じる有害事象の1つである。我々は造血幹細胞移植前の大量抗がん剤治療による口内炎に対して、ポラプレジンク (PZ)をアルギン酸ナトリウムに懸濁化した製剤が優れた口内炎予防効果を示すことを報告した。本研究は、小児への適応を目的としたPZ含有粘膜付着性フィルム製剤を開発することを目的とした。その結果、PZ含有粘膜付着性フィルム製剤を調整し、各種製剤特性を明らかにした。さらに、近赤外分光法によりフィルム製剤中の薬物濃度を高い精度で予測可能であり、院内製剤の品質管理において有用である可能性を示した。本製剤の有用性等を評価するための臨床研究を検討している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、小児へ適応可能なPZ含有粘膜付着性フィルム製剤の製剤特性を明らかにし、臨床研究へと展開可能な製剤を開発した。PZの口内炎に対する有効性は、非盲検化ランダム化比較試験において成人患者に対し示されている。さらに、小児患者では後方視的な研究においてその有効性が示されていたが、服用感に問題があった。現在、Paliferminが唯一米国FDAにて造血幹細胞移植前の大量抗がん剤投与に伴う口内炎に適応を有しているが、小児患者への安全性は明らかになっていない。本研究結果は、がん治療に伴う小児の口内炎に対する有用な予防・治療薬の開発に繋がり、がん治療におけるQOLの向上に大きく貢献できると考える。
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