研究課題/領域番号 |
20K07175
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 信州大学 (2021-2022) 浜松医科大学 (2020) |
研究代表者 |
内藤 隆文 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 教授 (80422749)
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研究分担者 |
川上 純一 浜松医科大学, 医学部附属病院, 教授 (50272539)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 甲状腺ホルモン / 妊娠 / 肝取り込みトランスポーター / バイオマーカー / 有機アニオン輸送ポリペプチド / 周産期 / トランスポーター |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、肝取り込みトランスポーターである有機アニオン輸送ポリペプチド (OATP)1Bの輸送活性を反映する複数の血清マーカーを指標に周産期におけるOATP1Bの輸送活性の変化を多角的かつ定量的に評価する。さらに、周産期における甲状腺ホルモンの体内挙動に着目し、OATP1Bの輸送活性との関係解析を行うとともに血清マーカーを用いた予測性を評価し、OATP1Bの輸送活性を組み込んだ甲状腺ホルモンの濃度や補充量の予測モデルを構築する。
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研究実績の概要 |
本研究では、有機アニオン輸送ポリペプチド (OATP)1Bの輸送活性を反映する複数の血清マーカーを指標に周産期におけるOATP1B1の輸送活性を定量的に評価することを目的とする。さらに、周産期における甲状腺ホルモンの血中濃度推移に着目し、OATP1Bの輸送活性との関係解析を行うとともに血清マーカーを用いた血中甲状腺ホルモンの予測性を評価する。以下、2022年度における研究の実施状況および研究成果を記載する。 2023年3月末の時点で、58名の患者から同意を得られ、検体収集を一旦終了している。妊婦における甲状腺関連ホルモンの血中濃度測定を継続し、収集済みの検体については、ほぼ全て測定完了した。肝取り込みトランスポーターの輸送活性を評価するためのバイオマーカーの血中濃度の測定を継続している。具体的には、コプロポルフィリンIの血中濃度測定を開始した。グリコリトコール酸硫酸、グリコケノデオキシコール酸硫酸の血中濃度測定については測定検体数を追加し、妊娠期における測定値の分布、甲状腺ホルモンとの関連について把握した。デヒドロエピアンドロステロン硫酸の血中濃度測定については収集済みの検体についてはほぼ全て測定完了し、妊娠期における測定値の分布、甲状腺ホルモンとの関連に及ぼす要因について探索するため、統計解析を進めている。OATP1B1、OATP1B3およびDIO1の遺伝子変異について文献調査し、評価予定のプローブ候補を決めており、現在遺伝子解析を実施している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
妊婦における甲状腺関連ホルモンの血中濃度測定を継続し、収集済みの検体についてはほぼ全て測定完了している。妊婦における肝取り込みトランスポーターの輸送活性を評価するためのバイオマーカーの血中濃度の測定を継続している。OATP1B1、OATP1B3およびDIO1の遺伝子変異について文献調査し、評価予定のプローブ候補を見つけたが評価の開始には至っていない。エピジェネティック因子のターゲットを絞りきれておらず、評価系の構築も開始できていない。
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今後の研究の推進方策 |
コプロポルフィリンI、グリコリトコール酸硫酸、グリコケノデオキシコール酸硫酸について、収集済みの検体の血中濃度測定を継続する。新たに収集した検体のデヒドロエピアンドロステロン硫酸や甲状腺ホルモンの血中濃度測定を実施し、検体数を追加する。被験者・患者登録を行いながら、肝取り込みトランスポーターの輸送活性に関連することが推測される遺伝的要因(OATP1B1、OATP1B3、DIO1等の遺伝子変異)やエピジェネティック因子(血清miRNA)評価を開始する。
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