研究課題/領域番号 |
20K07212
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 (2021-2022) 大阪薬科大学 (2020) |
研究代表者 |
門田 和紀 大阪医科薬科大学, 薬学部, 准教授 (50709516)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 数値シミュレーション / 機能性素材 / 吸入粉末剤 / 粒子設計 / 噴霧乾燥法 / 水溶性多糖類 / 金属有機構造体 / シクロデキストリン / in silico / 有機構造体 / 疎水性薬物 / 実験計画法 / 凍結噴霧乾燥法 / ナノ粒子 / 肺疾患患者 / COPD / 凍結乾燥法 / 粒子形態制御 / 肺胞 / フィトグリコーゲン / プレシジョンメディシン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、限られた添加剤や薬物だけで粒子物性を制御した粒子設計の実現方法を確立し個別の肺構造や吸入パターンを数理モデルにより精度よく予想する技術の確立を追求することになる。その結果、患者に対する薬剤を減らし、副作用を軽減し、プレシジョン・メディシンの実現に向けた加速化を実現できる。
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研究成果の概要 |
本研究では、このキャリア法の問題解決を図るため、安全性の高い添加剤と薬物を同時に噴霧乾燥法により作製する技術の検討を進めた。具体的には、生体適合性が高い水溶性多糖類および糖などを利用して、低密度で大きな比表面積を有し、空気力学的特性に優れた中空粒子や複合粒子の設計に成功した。さらに、熱処理やアルカリ処理といった、環境負荷がかかる方法ではなく、液体窒素を利用した凍結噴霧乾燥法を利用し、自然界に存在する多糖類によって、自在に空気力学的粒子径を制御した技術を確立することに成功した。また、in silicoシミュレーションによって、各患者の肺構造及び肺内部で粒子挙動の違いについて確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で、生体適合性が高い多糖類により様々な空気力学的粒子径を有する粒子を設計することに成功した。この技術は、低分子医薬品の吸入粉末剤だけでなく、中分子や抗体医薬といった様々なモダリティへの応用も期待できる点で非常に重要である。また、in silico技術によって確認した患者毎の肺の違いやその中での粒子挙動については、これまでin vitroでの評価しかなかった吸入粉末剤について、新たな適正評価に関する可能性が期待できる。また、AI技術の発達に伴い、肺モデルの作製をより潤滑にして、肺内部での粒子挙動について把握できれば、患者の特性に応じた粒子設計情報を得ることも可能となる。
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