研究課題/領域番号 |
20K07241
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
備前 典久 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40751053)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | オリゴデンドロサイト / p53 / グリア / 神経変性 / グリア-ニューロン相互作用 / グリア-ニューロン間相互作用 / グリア・ニューロン相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
オリゴデンドロサイト(OL) は、細胞膜分子シグナルや代謝の制御を介してニューロンの生存に寄与するが、その基盤となる分子機構については不明な点が多い。これまでに申請者らが新規に同定したRNA ヘリカーゼObp2 (Olig2-binding protein 2)の成熟OL特異的欠損マウスは、明確なミエリン構造の破綻を伴わずに、OLではなくニューロン内のp53経路が活性化し、神経変性に至る。本研究は、OLの機能障害によるニューロンとの相互作用の破綻が、ニューロン内のp53経路の活性化および神経変性を誘導する分子メカニズムを解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
オリゴデンドロサイト(OL)は神経軸索にミエリンを形成し、神経伝達と軸索保護に寄与するが、近年ミエリンの構造的機能とは独立したニューロンとの相互作用が注目されている。我々が作製したOLにおけるRNA代謝調節因子Obp2欠損マウスでは、ニューロンでp53の核内蓄積や酸化ストレスが亢進し、神経変性や老化マーカーの発現亢進などが認められた。Obp2欠損マウス脳梁におけるRNAseqでは、細胞内代謝系に関与する遺伝子群の発現低下やスプライシング異常が認められたことから、Obp2はRNA代謝を介してOLの細胞内代謝を制御することで、ニューロンとの適切な相互作用に寄与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年オリゴデンドロサイト(OL)由来の細胞間シグナルによるニューロンの恒常性維持機構の存在が注目されている。本研究より、OL内のObp2がスプライシングを含むRNA代謝機構を介してOL内代謝を制御し、OLのみならずニューロンの恒常性維持にも寄与する可能性が示唆され、新たなOL-ニューロン間相互作用が見出された。また、複数の神経変性疾患ではニューロンでp53の蓄積が検出されており、OLの代謝異常がこれらの疾患に関与する可能性があることから、本研究の成果により神経変性疾患における新たな治療標的を見出す糸口になることが期待される。
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