研究課題/領域番号 |
20K07308
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
丹伊田 浩行 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (20336671)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | telomere / NER / XPF / TRF2 / telomerase / テロメレース / シクロブタンピリミジンダイマー / ヌクレオチド除去修復 |
研究開始時の研究の概要 |
我々はDCの原因遺伝子産物DKC1を含むテロメラーゼ複合体がNERを実行する上で必須の因子であると考えている。そこで解明を目指す点は次の事柄が挙げられる。 1) NERに関与するならば修復する損傷はテロメア領域に発生したものなのか。 2) テロメラーゼ複合体がNERのどのステップで関与するのか。 3) DCの発症・病態にNER欠損はどの様に関与するのか。 本研究を上記3つの課題に分け順次明らかにして行く。
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研究実績の概要 |
紫外線照射により生じるピリミジン二量体の修復活性にtelomeraseの触媒サブユニットTERTが必要であることを発見した。TERT以外のtelomerase を構成する各サブユニット(TERC, DKC1)をノックダウンした時にも紫外線照射後のピリミジン二量体の除去修復に遅延が認められた。TERT, TERC, DKC1のノックダウンによりいずれの細胞も紫外線に対する感受性が増すことをclonogenic assayにより確かめた。Telomeraseはtelomere以外にもゲノムに切断が起こるとtelomereリピートを付加する活性があると報告されていることからtelomeraseの欠損によりゲノム全体のピリミジン二量体の除去に欠陥を生じるのか、telomere領域に生じたピリミジン二量体の除去修復が行われないたことによりNERによる修復機構にブレーキがかかるのかまだ結論を得ていない。telomeraseとNERをリンクするような分子を検討し構造特異的エンドヌクレアーゼXPFが関与していることを明らかにした。Telomere領域に生じたピリミジン二量体はXPFにより切断されるがこのステップで生じたギャップをtelomeraseが埋めておりこれが機能しない時telomereの著しい短縮が起こる。TRF2と結合したXPFの活性制御機構がtelomere領域のピリミジン二量体修復に重要と考え検討を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
XPFの活性制御に必要なメチル化修飾を発見し、細胞内での意義(他のタンパクとの結合能への影響)を検討中である。
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今後の研究の推進方策 |
telomereにおけるピリミジン二量体修復の分子機構が明らかとなった後、この領域の修復がなぜゲノム全体の修復に影響するのかを明らかにしていく。
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