研究課題
基盤研究(C)
ヒトの22q11欠損症候群は統合失調症を多発するが、22q11欠損症候群の30%でしか統合失調症が認められないことから、他の遺伝子異常と22q11領域の欠損が相互作用することで統合失調症の発症につながる可能性がある。我々はマウスモデルでも遺伝学的背景の違いにより行動異常が影響を受けることを見出している。本研究では、22q11領域におけるどの遺伝子群の欠損の相互作用が行動異常を惹起するのか明らかにし、その相互作用が、どのように神経回路網の発生、神経機能に影響を及ぼすのかを確認する。次に22q11領域の遺伝子欠損と協調して統合失調症様行動異常に影響を与える遺伝子群をQTL解析で網羅的に同定する。
統合失調症は多因子遺伝病であるが、寄与率の低い統合失調症脆弱性候補遺伝子しか見出されず、missing heritabilityと呼ばれ遺伝学的な謎とされてきた。本研究では、統合失調症を多発する22q11欠損症候群に着目し22q11領域におけるどの遺伝子群の欠損の相互作用が行動異常を惹起するのか明らかにすべく解析を行った。統合失調症のmissing heritability の解明には、統合失調症脆弱性候補遺伝子群の相互作用が行動異常に与える影響を明らかにすることが必要である。
統合失調症脆弱性遺伝子群の相互作用(エピスタシス)が、どのように行動異常に発展するかを明らかにできれば、統合失調症のmissing heritability の解明につながる。 元来、多様な遺伝的原因によって生じるヘテロな疾患の集合と考えられる統合失調症の中で、22q11.2 欠損症候群タイプの統合失調症を診断することが可能になると考えられる。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 3件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (3件) 備考 (2件)
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