研究課題/領域番号 |
20K07348
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
玉田 紘太 神戸大学, 医学研究科, 助教 (10550957)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 自閉症 / Necdin / 樹状突起スパイン / 15q11-q13 / マウスモデル / モデルマウス / スパイン / 15q11-13 / CNV |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト染色体15q11-13の重複は自閉症において高頻度に認められる染色体異常である。研究代表者らは本領域を重複させた自閉症モデルマウスの作製に成功し、様々な自閉症様の異常を見出した。更に、重複領域中における原因遺伝子の探索を行った結果、Necdin (Ndn)遺伝子がシナプス異常のみならず、自閉症様の行動学的異常に重要であることを見出した。しかし、Ndnがどのように自閉症に影響するか分かっていない。 本研究ではNdnの量的変化がどのように自閉症様の異常を引き起こすかを明らかにすること、およびその上流因子を探索し、新規治療薬に向けた基礎的知見を創出することを目的とする。
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研究成果の概要 |
染色体15q11-q13の重複(Dup15q)は自閉症スペクトラム障害(ASD)に関連するコピー数変異(CNV)として知られているが、ASD発症の鍵となる遺伝子は不明である。本研究ではマウスの遺伝的手法により、Necdin(Ndn)が父系Dup15q症候群の原因遺伝子であり、行動学的異常、樹状突起スパイン異常の原因となることを明らかとした。また、形態学的解析から核内Ndnが樹状突起スパインの密度/成熟度に重要であることが分かった。Ndnの下流遺伝子を探索するために、過剰発現系に基づく標的核RNA seq法を確立し、高純度の神経細胞核を組織から抽出することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
15q11-q13領域のように、大きな単位で染色体が欠失/重複/転座などの異常が生じる場合が、自閉症だけでなく、統合失調症などでもよく見受けられる。しかし、それぞれの染色体領域は往々にして大きなサイズであり、含まれている遺伝子も10個を超えることが多い。そのため、どの遺伝子が鍵となっているかを同定することは困難を極める。このため本研究で行ったような、生物学的根拠をもって1つの遺伝子に絞り込む研究の例は非常に少ない。
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