研究課題/領域番号 |
20K07350
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
高山 賢一 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 専門副部長 (50508075)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | アンドロゲン / エピゲノム / 転写制御 / 老年病 / 転写 / 筋肉 / 骨芽細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
男性ホルモンであるアンドロゲンはアンドロゲン受容体(AR)を介し核内におけるエピゲノム、遺伝子発現プログラムを制御しておりその年齢による現象は老年病の発生との関連が強い。本研究ではまずクロマチン免疫 沈降と次世代シークエンサーを組み合わせたChIP-seqを行いARの結合部位、ならびにヒストン修飾、DNAメチル化部位を明らかとする。さらにマイクロアレイを用いてアンドロゲン投与もしくはARの発現変化による遺伝子発現の制御を解析する。得られたARの新規標的シグナルを元にARの核内作用を解析し細胞分化、増殖に至るシグナルの同定を考察する。
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研究成果の概要 |
本研究では様々な細胞株を用いてアンドロゲン受容体(AR)の新規下流シグナルおよび結合転写因子あるいは核内でのヒストン修飾などのエピゲノム因子との相互作用、細胞内エピゲノム状態を網羅的に検証した。まずゲノムワイドでのAR結合部位を骨芽細胞、神経、筋肉のモデル細胞で同定した。新規AR結合因子は細胞の分化、増殖などに関わりアンドロゲン依存的な組織特異的な働きを媒介している可能性を示唆する結果が得られた。またヒストン修飾のChIP-seqの結果よりスーパーエンハンサー領域を同定し細胞特異的な重要な遺伝子群にAR依存的な機能がかかわることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりアンドロゲン受容体(AR)の作用機構について組織特異的な作用メカニズムの一端を明らかとした。すなわちARは組織特異的な転写因子群の作用を相互作用しあうことによりそのシグナルを制御している。ARは組織特異的なスーパーエンハンサー領域に集積し組織の特異的な分化や増殖を制御していることを総括的に明らかとした。ARの新たな下流シグナルおよび制御機構の同定はフレイル、認知症などの老年病の発症メカニズムに関わる可能性もあり今後の研究によりさらなる発展が見込まれる。
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