研究課題/領域番号 |
20K07368
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
飯岡 英和 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20425416)
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研究分担者 |
近藤 英作 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30252951)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Crumbs3 / 細胞極性 / 浸潤転移 / 大腸癌 / 転移 / 浸潤 / 細胞移動 / PTPN3 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では大腸腺癌細胞を用いて進展におけるCrb3及びPTPN3の機能解析を行い、新たな浸潤転移メカニズムの解明をおこなう。さらにCrb3-PTPN3のタンパク質レベルでの相互作用を解析し、分子間結合を阻害することにより転移を抑制する方法の検討を行う。
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研究成果の概要 |
膜タンパク質Crumbs3(Crb3)は大腸腺癌細胞の移動・転移を促進する働きを持つが、作用機序が不明であった。本研究ではCrb3の細胞内ドメインに非受容体型チロシン脱リン酸化酵素の一つであるPTPN3が結合することを見出した。大腸腺癌細胞を用いてPTPN3をノックアウトしたところCrb3と同様に細胞移動が阻害された。また、大腸腺癌組織を用いて免疫染色を行ったところ、PTPN3はCrb3と共局在した。以上のことからPTPN3は協調して腫瘍の転移に機能すると考えられる。本研究における発見を基にさらに解析を進めることで腫瘍転移を阻害する新たな手立ての発見につながる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
浸潤転移の有無は癌患者の予後を左右する最も重要な指標であり、浸潤転移の激しい難治がんに対してはいまだ有効な手立てが十分でない状況である。本研究ではこれまでに知られていなかったCrb3による転移促進に注目し、そのメカニズムの一旦を明らかにすることを目的とした。Crb3タンパク質に結合するPTPN3タンパク質について、培養大腸癌細胞や患者由来組織切片を使用した解析を行い、Crb3と協調して機能する可能性を初めて見出した。今後これらのタンパク質の役割を詳細に解析することで、浸潤転移を抑える新たな作用機序を持つ薬剤の開発に繋がる可能性がある。
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