研究課題/領域番号 |
20K07370
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
|
研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
目黒 史織 浜松医科大学, 医学部, 助教 (40724290)
|
研究分担者 |
岩下 寿秀 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00283432)
八木 春奈 浜松医科大学, 医学部, 助教 (70837385)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | がん関連線維芽細胞 / CAF / 線維芽細胞 / 大腸癌 / インテグリンα5 / INTGAV |
研究開始時の研究の概要 |
癌の浸潤に伴い出現する線維組織、特に浸潤先進部におけるがん関連線維芽細胞(cancer-associated fibroblast: CAF)は、癌の増殖、浸潤、転移などに影響を及ぼすと考えられているが、詳細な機能はあまりわかっておらず、がん浸潤先進部CAFに対する特異的マーカーも同定されていない。本研究では、ヒト大腸がん浸潤先進部CAF特異的マーカーの同定、大腸がんモデルマウスのがん浸潤先進部CAFの機能解析を行い、がん(特に大腸がん)浸潤先進部CAFは、がん促進性CAFなのかそれともがん抑制性CAFなのかを検討する。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、ヒト大腸がん浸潤先進部のがん関連線維芽細胞(cancer-associated fibroblast: CAF)特異的マーカーの同定である。創傷治癒の線維芽細胞と筋線維芽細胞に強く発現している遺伝子の同定を行い、その中から18種類のタンパク質を拾い上げ、ヒト大腸がん(早期癌)における発現を免疫組織化学的に検討したところ、インテグリンα5が全ての症例においてがん浸潤先進部のCAFで陽性であった。進行癌28症例の浸潤先進部のCAFでも同様であった。以上の結果からは、インテグリンα5は大腸がん浸潤先進部のCAF特異的マーカーとなることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、腫瘍微小環境が従来考えられていたよりも能動的な役割を担っていることが明らかになっており、微小環境は腫瘍の進行の重要な決定因子であると考えられている。 がん浸潤先進部での線維増生(desmoplastic reaction: DR)は活性化した線維芽細胞や筋線維芽細胞を含み、形態的、機能的に多様な細胞集団であると考えられるが、これまでにDRの質的評価は十分になされていない。その理由として、CAFの細分類のためのマーカーが不足していることが挙げられる。がん浸潤先端部でのCAFを細分類できるマーカーがあれば、CAFの形態学的同定や機能解析が可能となり、CAFに関する研究が進むと考えられる。
|