研究課題/領域番号 |
20K07381
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
大島 孝一 久留米大学, 医学部, 教授 (50203766)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 成人ヒトT細胞白血病・リンパ腫 / ホジキン様リンパ腫 / ホジキンリンパ腫 / 空間プロファイリング / 遺伝子発現解析 / 悪性リンパ腫 / 成人T細胞白血病・リンパ腫 / デジタル空間プロファイリング / ホジキン様ATLL / 古典的ホジキンリンパ腫 / 周囲環境 / リンパ腫 |
研究開始時の研究の概要 |
EBVとHTLV-1ウイルスに着目し、サイトカインやケモカインを中心に周囲環境の解析を行なう。対象は1)EBV陽性・陰性の古典的ホジキンリンパ腫、EBV陽性・陰性のホジキン様ATLLの4群で、比較対象を行なう。2)方法は、Tissue microarray (TMA)(組織マイクロアレイ)の作成、免疫染色の画像解析装置による判定、ウイルスの組織学的確認(EBER in situ、HBZ in situ)を行い、サイトカインやケモカインのRNAの網羅的解析を行なう。ホジキンリンパ腫の培養細胞株とATLL細胞株の共培養を行い、可能なら、マウスへ植込みを行なう。
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研究成果の概要 |
我々はホジキン様成人ヒトT細胞白血病・リンパ腫(ホジキン様ATLL)の周囲環境についてデジタル空間プロファイリングを用いてHRS様細胞周囲のCD4陽性T細胞とその他のCD4陽性T細胞の遺伝子発現を比較した。結果、HRS様細胞周囲のCD4陽性T細胞は共刺激分子のCD28とinducible T-cell co-stimulator (ICOS)の発現が有意に亢進しており、免疫染色でHRS様細胞周囲にCD28、ICOS、免疫チェックポイント分子の発現が確認された。 結果、ホジキン様ATLLでは共刺激分子ならび免疫チェックポイント分子によるHRS様細胞とCD4陽性細胞の相互作用が重要と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ホジキン様成人ヒトT細胞白血病・リンパ腫(ホジキン様ATLL)はホジキンリンパ腫に類似した病理組織像を示すが、ホジキンリンパ腫の患者と比較して化学療法に不応なことが多く、予後は不良である。我々の研究成果でこれまで不明であったホジキン様リンパ腫の免疫微小環境が明らかになり、ホジキンリンパ腫と類似した共刺激分子ならび免疫チェックポイント分子によるHRS様細胞とCD4陽性細胞の相互作用が重要であることが示唆された。これらの分子に対する分子標的治療がホジキン様リンパ腫に有用である可能性を提示した。
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