研究課題/領域番号 |
20K07387
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小山 涼子 (齋藤涼子 / 齊藤 涼子) 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (30733349)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 肺癌 / 扁平上皮癌 / 核異型 / PD-L1 / 粘液性腺癌 / 治療効果 / 病理形態 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、免疫チェックポイント阻害薬+化学療法併用療法が進行期非小細胞肺癌の一次治療 として広く施行されているが、高コストにも関わらず治療の有効な症例が限られることが問題となっている。また、過去の研究報告は個々の治療法単独での検討がほとんどである。そこで我々は、新規の併用療法治療効果予測因子、併用療法感受性関連因子を、NGSを用いた網羅的解析により同定する。さらに病理専門医の視点から新規因子を病理形態から捉えることを目指す。本研究により、病理組織検査という簡便かつ汎用性を有する方法による治療予測により適切かつ迅速な治療選択が可能となり、新たな治療標的を見出すことでさらなる治療成績の向上が期待される。
|
研究成果の概要 |
肺扁平上皮癌において核異型、特に核形不整を示す形態学的要素がPD-L1発現予測因子になり得ること、核異型・PD-L1 high群の症例ではlow群に比してC10orf71,COL14A1の変異が多く見られることが明らかとなった。 免疫チェックポイント阻害薬単独療法の治療決定には腫瘍細胞のPD-L1発現が重要であるが、小検体ではheterogeneityによりPD-L1偽陰性が起こり得る。適切な治療機会を逃さないために、核形不整の高度な肺扁平上皮癌ではPD-L1発現について十分な検討を行うべきであり、C10orf71,COL14A1の肺扁平上皮癌における機能解明により治療の発展が期待される。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核形不整の有無が免疫チェックポイント阻害薬の治療適応決定の一助となる可能性がある。また、C10orf71,COL14A1の肺SCCにおける機能を明らかにすることで治療の発展が期待される。例えば、治療感受性を低下させるC10orf71変異をターゲットとした治療の開発により、ICI+化学療法併用療法の治療効果を改善させることが可能になるかもしれない。
|