研究課題/領域番号 |
20K07388
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(臨床研究センター) (2022) 筑波大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
野口 雅之 医療法人徳洲会湘南鎌倉総合病院(臨床研究センター), 湘南先端医学研究所 がん医療研究部, 主席研究員 (00198582)
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研究分担者 |
臺 知子 筑波大学, 附属病院, 研究員 (20835194)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | Lung adenocarcinoma / ECT2 / FAK / Rac1 / pECT2 / 肺腺癌 |
研究開始時の研究の概要 |
応募者は肺腺癌の多段階悪性化を形態学的に明らかにした(野口分類。この形態分類を基盤に上皮内腺癌が初期浸潤癌に悪性化する過程で生じる分子異常について種々の方法で網羅的に解析し、初期から遺伝子増幅の見られるEpithelial Cell Transforming Sequence 2(ECT2)を発見した。特に細胞質内ECT2はFAKと特異的に結合しており、ECT2の発現抑制実験では細胞-基質間接着能が低下した。本研究では、細胞質内ECT2とFAKとの結合部位を特定し、FAKと結合することで活性化したECT2がRac-1を特異的に活性化して肺腺癌の初期悪性化に関与していることを証明したい。
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研究成果の概要 |
肺腺癌の多段階増悪機構を患者の予後に基づいて研究を行う過程で肺腺癌の初期から遺伝子増幅がみられるECT2を明らかにした(Cancer Science 2014, Lab Invest 2018)。 本研究では、リン酸化ECT2(pECT2)がFAKと直接結合することでRac1を活性化しfocal adhesion signalingに関わるであろうことを報告できた(Cancer Science, 2021)。さらにpECT2の機能がRasGRF2の発現とリンクしていことを明らかにした(Pathol Int, 2021)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺腺癌は今なお予後が悪い癌腫であり、早期発見、早期治療が重要である。本研究では申請者が発見した極めて早期の肺腺癌で増幅する遺伝子であるECT2の機能をより明らかにし、ECT2発現抑制の治療導入を目指した研究を行った。pECT2と結合するFAKが重要であることを明らかにし、次にpECT2-FAKの結合阻害を行うことが本研究の主目的であったが、研究終了までに確実な成果が上がらなかった。ただし、本研究でECT2の機能をより詳細に明かにすることができ、今後の創薬研究に寄与できる成果が上がった。
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