研究課題/領域番号 |
20K07401
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
関根 茂樹 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医長 (10321879)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 十二指腸 / 腺腫 / 腺癌 / 発癌過程 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は非浸潤性病変から十二指腸癌に至る発生経路の多様性を形態および分子病理学的解析により明らかにすることを目的とする。このため、十二指腸癌発生の各段階にあたる、異所性胃上皮・腺腫・腺癌を対象として、遺伝子異常と病理学的所見の統合的な解析を行うことで、十二指腸腫瘍の進展のそれぞれの段階における形態的特徴と遺伝子変異の関係を検索し、十二指腸癌進展のモデル作成を目指す。
|
研究成果の概要 |
144病変の十二指腸腺腫、54病変の十二指腸癌を対象として、形質発現、ミスマッチ修復異常および遺伝子変異の解析を行った。APC変異が腺腫で高頻度である一方(85%)、 腺癌では低頻度であったことから(9%)、臨床的に治療対象となっている十二指腸腺腫の多くは浸潤癌への進展リスクが低い病変であると考えられた。腺腫では組織学的亜型ごとに特徴的な遺伝子変異が認められ、形態的分類の妥当性が示された。腺腫、腺癌のいずれにおいてもGNAS変異が胃型形質を示す腫瘍に特徴的な分子異常であると考えられた。ミスマッチ修復異常は十二指腸癌に高頻度に認められ、治療選択の観点からもその検索の臨床的重要性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在臨床的に切除されている十二指腸腺腫の多くが、比較的浸潤癌への進展リスクの低い病変であることが示唆された。また、十二指腸発癌の発生経路の分子生物学的多様性がより明らかになった。十二指腸癌はミスマッチ修復異常を示す腫瘍の頻度が高く、その検索の臨床的意義が高いと考えられた。
|