研究課題/領域番号 |
20K07424
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中島 正洋 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (50284683)
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研究分担者 |
吉浦 孝一郎 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (00304931)
柴田 龍弘 東京大学, 医科学研究所, 教授 (90311414)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Radiation-induced cancer / Animal model / Thyroid cancer / Atomic bomb survivors / Radiation signature / 放射線誘発甲状腺がん / 原爆被爆者 / 被曝バイオマーカー / 長崎被爆者腫瘍組織バンク / NGS / 分子病理 / オートファジー / 甲状腺 / 放射線 / 変異シグネチャー |
研究開始時の研究の概要 |
被爆者腫瘍組織を用いて分子病理学的特徴解析を推進している。ヒトでは完成した腫瘍を対象とするため発がんまでの経時的変化を網羅的に解析することは難しく、動物モデルでの検討が必要である。ラット放射線誘発甲状腺発がんモデルにより、被ばく後がんに至るまでの分子変化を経時的に解析し特異的異常を探索中で、mRNA発現ではがん発症以前からDNA損傷応答や細胞周期調節系の有意な変化を認めることを確認した。本研究では、発がんまでの甲状腺組織でのmiRNA発現を網羅的に解析し、放射線誘発甲状腺がんの遺伝子変異シグネチャーを明らかにすることで、被ばくがんリスク診断への展開と、被ばくリスク推定の科学的根拠につなげる。
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研究成果の概要 |
1)ラット放射線誘発甲状腺発がんモデルにより、被ばく後がんに至るまでの分子変化を経時的に解析し、mRNA発現解析にてcdkn1a mRNA発現亢進が被ばく甲状腺の良い指標になること、若齢被ばく甲状腺発がんリスク亢進にオートファジー不全が関与する可能性のあることを報告した。2)「長崎被爆者腫瘍組織バンク」試料を用いた全ゲノム解析を実施し、近距離被ばく群と対照群との間で、甲状腺がんと肺がんでのStructural variation (SV)サイズの分布に有意差のあること、近距離被ばく群ではSV接合部のMicrohomology deletionのサイズが有意に大きいことが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
原爆被爆者の晩発影響としての癌化の特異的変異シグネチャーは明らかになっていないが、本研究はそのシグネチャーにつながる成果である。被爆者腫瘍細胞に記憶されている放射線被ばくにより一生涯持続される晩発性発がん影響を、分子遺伝学的に証明することにつながる。「長崎被爆者腫瘍組織バンク」は2008年から開始し2022年12月末までに、799名から854例の組織を収集した。新型コロナウイルスの影響で試料収集数が著減した。被爆から63年後の2008年以降に切除された検体からでも、放射線被ばく影響を見出すこと可能であり、組織収集を強化する必要がある。
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