研究課題/領域番号 |
20K07443
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
|
研究機関 | 熊本大学 (2022-2023) 山形大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
山本 雅大 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (30431399)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 肝癌 / 肝細胞癌 / 胆管細胞癌 / Sleeping Beautyトランスポゾン / 胆管癌 / RAS / Myc / 肝がん / Sleeping Beauty |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、Sleeping Beautyトランスポゾン誘導肝がんモデルを用いて、バイオマーカーに基付く新規治療戦略の開発を行う。本モデルは、マウス肝細胞に任意のがん遺伝子を導入し、肝がんを誘発する。形成される肝がんでは、発癌に要した遺伝子に特異的なシグナル伝達経路の活性化が起こる。本研究では、活性化シグナルをバイオマーカーにして、それらを標的とした薬剤治療の有効性を、肝腫瘍より樹立した細胞株並びにマウス肝腫瘍モデルを用いて検証し、新規肝がん治療の開発を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究では遺伝子導入による肝がんモデルにおいて、新規治療法の開発を行った。複数の肝がんモデルを解析することで、NotchシグナルとMyc、シグナル分子A、幹細胞性の3種類の治療標的を明らかにした。試験管内での検討により、それらを標的とした治療の有効性が確認された。動物モデルを用いた検討では、Mycを分子的に阻害することで、強い治療的な効果が確認された。しかしながら、薬剤による検討においては、幹細胞性を標的とした治療方法において部分的に効果が見られたものの、それら治療の動物モデルによる前臨床段階での明らかな治療効果を証明するには至らなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は有効な分子標的治療薬に乏しく治療に難渋することの多い肝がんに対する新規分子標的治療のシーズ探索を目的とした。特に、前臨床段階の遺伝子導入動物モデルによる治療効果の証明までを目標としていたが、残念ながら動物モデルで治療効果を証明するまでには至らなかった。しかしながら、今回検討した3種類の治療方法は試験管内や動物モデルで部分的に治療効果が証明され、その作用点も明らかにすることができた。今後、薬剤の種類や投与方法を工夫し、生体内での有効性を検討するとともに、これらの作用点を患者検体で検討することで、本研究成果をシーズとして新規治療戦略へと発展させていきたい。
|