研究課題/領域番号 |
20K07476
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 (2021-2023) 千葉大学 (2020) |
研究代表者 |
村長 保憲 国立感染症研究所, 安全実験管理部, 主任研究官 (10574668)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | キチン / Dectin-2 / C型レクチン / IL-1α / O-結合型糖鎖 / アレルギー性炎症 / Aspergillus fumigatus / 真菌 / LdpA / 糖鎖 / アレルギ- / アレルギー / 細胞壁 / 気道炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
キチンは真菌細胞壁を構成する主要な多糖の一つであり、古くからアレルギー反応に関与していると考えられてきた。近年、キチンによるアレルギー反応の発症機序は徐々に解明されつつあるが、その全容は未だ解明されていない。我々はこれまでにAspergillus fumigatusのキチン結合性細胞壁タンパク質とキチンの複合体をマウスに経鼻投与するとアレルギー性炎症が誘導されることを見いだしており、このタンパク質がキチンによるアレルギー反応に関与していると考えている。本研究でアレルギー反応に関与するキチン受容体の同定を試みるとともに、真菌が引き起こすアレルギー反応の新しい発症機序の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
キチンによるアレルギー反応の発症機序は徐々に解明されつつあるが、その全容は未だ解明されていない。本研究では、生体による真菌細胞壁キチンの認識機序とアレルギー反応を引き起こす機序を解明することを目的とした。本研究では酵母Pichia pastorisに発現させたLdpAのO-結合型糖鎖がDectin-2に認識されることを明らかにした。キチン粒子はBMDCsに貪食された後に細胞内で認識され、IL-1αの産生と細胞死を誘導したが、その機序を解明するまでには至らなかった。LdpAとキチンは相乗的かつDectin-2依存的にTh2型気道炎症を誘導することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界保健機関(WHO)によると、喘息は子供の間で最も一般的な慢性疾患であり、世界中で2億6,200万人以上が罹患している。喘息の根本的な原因は未だ明らかにされていないが、その危険因子の1つが真菌胞子の吸入であるとされている。我々が本研究でキチン粒子とキチン結合性糖タンパク質のO-結合型糖鎖が相乗的かつDectin-2依存的にTh2型気道炎症を誘導することを明らかにしたことにより、喘息などのアレルギー性疾患の発症機序の解明に寄与できたと考えている。
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