研究課題/領域番号 |
20K07487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
山中 大輔 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (70734599)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 深在性真菌症 / β-D-グルカン / β-1,6-グルカン / β-1,6-グルカナーゼ / 多糖 / 糖質加水分解酵素 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では糖質分解酵素の機能改変により開発したβ-1,6-グルカン特異結合プローブとβ-1,6-グルカン高感度測定方法を、実際の真菌症患者血中を循環する真菌由来微量β-1,6-グルカン測定に応用するため、ヒト血清の適切な前処理方法を検討する。また、真菌感染症新規迅速診断法としての実用化を目指し、従来の診断薬で問題とされていた偽陽性反応発生頻度や多糖類過剰摂取マウスの検体とβ-1,6-グルカン測定法の反応性を評価し、本法の特徴を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では申請者らが開発したβ-1,6-グルカン高感度測定法の真菌感染症診断薬としての応用可能性を検証するため、最適なヒト検体前処理法の検討および医薬品・食品由来の類似多糖による偽陽性反応の発生可能性について各種検討を行った。ヒト血清中にはβ-1,6-グルカン測定を阻害する因子が認められたが、希釈加熱法を適応することで、血清中の微量β-1,6-グルカンの検出が可能となった。一部のβ-グルカン製剤と僅かな反応を示したものの、血中β-1,6-グルカン測定において食事の影響を受けにくいことが明らかとなった。以上より、本測定法が真菌感染時に放出されるβ-1,6-グルカンを検出できる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酵素をもとに開発したβ-1,6-グルカン高感度検出法によって、これまで解析が困難だったβ-1,6-グルカンの生体内での挙動を追跡できる可能性があった。本研究では、血清などの生体検体中のβ-1,6-グルカンを本測定法で高感度に検出するための最適な前処理法を決定し、感染症診断薬としての応用可能性を示した。また、食事由来β-1,6-グルカンのマウス体内での挙動についての知見はこれまでにもほとんど得られていなかったため、本研究成果は多糖の挙動に関する基礎的な知的基盤としての価値も持つ。
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