研究課題/領域番号 |
20K07494
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
高橋 梓 千葉大学, 真菌医学研究センター, 技術職員 (20607949)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 酸耐性 / Candida glabrata / 強酸耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
RIM101経路はパン酵母およびCandida albicansにおいて、アルカリ条件に応答して転写因子Rim101タンパクを限定分解し活性化する経路として知られているが、RIM101欠損株のRNA-seqの結果から、C. glabrataにおいてRIM101経路上に位置し、強酸耐性を制御する遺伝子群は、アルカリ耐性と一部異なることを示した(図3)。そこで本研究では、これらの遺伝子群がどのようなカスケードにのっとり、どのような機能をもって強酸耐性を担っているのか?について詳細な解析を行う。本研究によりC. glabrataの酸耐性機構の概要が明らかとなり、抗真菌薬の開発等への応用が期待される。
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研究成果の概要 |
Candida glabrataの特性である強酸耐性機構に、これまでアルカリ耐性にのみ関与するとされてきたRim101が関与することを初めて示し、その詳細な機構について検討を行った。欠損株ライブラリーのスクリーニングおよびRIM101欠損株におけるRNAseqの結果より、Rim101pの上流に位置すると同定された遺伝子の欠損株を用いて解析を行った。Rim101タンパクにタグをつけて発現し、ウエスタンブロッティングを行う手法は、発現量の問題により解決が難しかったが一部について結果が得られ、これまでに報告されていなかった強酸耐性遺伝子を検出できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パン酵母S. cerevisiaeにおいて、アルカリ耐性に関する代表的な遺伝子としてRIM101が報告されており、C. albicansではRIM101が病原性に関わることも明らかとなっているが、C. glabrataにおけるRIM101経路に関する研究は例がなかった。菌種によってRIM101経路に関わる遺伝子層に大きなバリエーションがあり、C. glabrataにおいてRIM101経路に関わる遺伝子、またRIM101に制御される遺伝子を明らかにすることにより、抗真菌薬に対する耐性菌が出現しやすいC. glabrataへの対処の幅が大きく広がることが期待される。
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