研究課題/領域番号 |
20K07535
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
折原 芳波 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (60450623)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | IBD / 炎症性腸疾患 / タイトジャンクション / 免疫 / 概日リズム / IgA / ストレス / 腸内環境 / 体内時計 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、腸管の末梢時計の乱れがバリア機構、細胞間輸送機構、免疫バランスに及ぼす影響を検証し、病態悪化前に腸内環境を整えることによってそれらの因子の悪化が抑制できる可能性を検証する。本研究を発展させ、将来的にはヒトにおいて末梢体内時計を制御することで消化管疾患を未病の段階で食い止める、もしくは再発帽子に役立てることも可能になると考えている。
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研究実績の概要 |
本研究では、in vitroとin vivo双方のモデルを用いて末梢体内時計の観点から腸管免疫制御機構を明らかにすることを目的とした。 昨年度に引き続き有用食物繊維については、ストレス再発性IBD様マウスを用いたin vivo実験系では、寛解期中の有用食物繊維の摂取により再発期の症状が有意に抑制できることを示した。さらに食物繊維を摂食したマウス糞便消化物の影響をCaco-2/ HT-29共培養系において調べることにより、腸内微生物の代謝物が腸管上皮免疫系の概日リズムを有意に改善することが確認された。また、CXCL8/IL8、MUC2の発現リズムが有用食物繊維添加により改善され、腸内恒常性の改善につながると考えられた。本研究成果についてはInt J Mol Sci. 2024 Feb 21;25(5):2494. doi: 10.3390/ijms25052494.において誌上発表した。 さらに、腸内細菌叢の代謝産物と時計遺伝子との関係を明らかにするために、腸内細菌によるエラグ酸の代謝産物であるウロリチンA(UA)を用いて、異なる腸管上皮細胞モデルにおける時計遺伝子の発現量や発現リズムを比較することによりUAが腸管上皮細胞における時計遺伝子の発現に好影響を与える機能を確認した。また、UAは炎症下Caco-2細胞において誘導されるCLDN1の過剰発現リズムを抑制し、IBD様炎症モデルマウスにおいても同様にCldn1およびCldn4の過剰発現リズムを抑制した。また、UA投与により糞便中IgA濃度が上昇した。さらに中枢時計におけるBmal1およびPer2の発現量が有意な増加を認め、IBD患者の多くが抱える睡眠障害の解決の糸口となる可能性が示唆された。Nrf2-SIRT1シグナル伝達経路がUAの腸の概日リズムに対する作用に関与していることが確認され、現在投稿中である。
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