研究課題/領域番号 |
20K07550
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
原 博満 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (20392079)
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研究分担者 |
久住 聡 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (00758039)
柴田 昌宏 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (10343253)
阿戸 学 国立感染症研究所, ハンセン病研究センター 感染制御部, 部長 (20392318)
宮本 友司 国立感染症研究所, ハンセン病研究センター 感染制御部, 主任研究官 (40392328)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 抗酸菌 / 自然免疫 / マクロファージ / 結核 / ハンセン病 / らい菌 / 免疫回避 / 脂質 |
研究開始時の研究の概要 |
結核菌PGLを認識するPGLRの抗結核免疫応答への作用、およびW北京株の感染性、病原性における役割を明らかにするため、PGLR欠損マウスを用いたPGL陽性北京株およびPGL欠失株を用いた感染試験を実施し、防御免疫応答および許容的Mφの誘導を解析する。また、らい菌PGL-1を認識するPGL-1Rのハンセン病病態形成における機能を解析するため、PGL-1R欠損マウスを用いたらい菌の神経内感染試験を実施し、脱髄の進行度、iNOS陽性Mφの誘導、炎症サイトカインやNO産生誘導を解析するとともに、PGL-1R依存的に誘導される遺伝子群を同定する。
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研究成果の概要 |
抗酸菌の細胞壁脂質であるミコール酸とフェノール糖脂質を認識する自然免疫受容体を見出し、その感染病態形成における役割の解明を試みた。ミコール酸受容体TREM2は、Mφの許容的活性化を誘導し、Mincleを介した殺菌的Mφ活性化を抑制することが菌の免疫回避に関わっている可能性が示唆された。PGL受容体として同定したPGLRは、PGLが誘導するMφのMCP-1産生に必須であり、MCP-1を介する結核菌の免疫回避に関わる可能性が示された。らい菌が発現するPGL-1による脱髄機構におけるPGLRの役割を明らかにするため、らい菌のマウス坐骨神経感染系を樹立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の研究によって、結核菌やらい菌などの病原性抗酸菌が発現する病原性脂質が、宿主が発現する自然免疫受容体に作用することでその病原性を発揮することが明らかになりつつある。この分子機構が明らかになれば、結核やハンセン病の新しい治療薬の開発に資するものと考えられる。
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