研究課題/領域番号 |
20K07554
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
植田 祥啓 関西医科大学, 医学部, 講師 (90533208)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Rap1 / 胸腺 / NKT / インテグリン / 細胞極性 / NKT細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
NKT細胞は多くの人間で共通のT細胞受容体によりCD1dに提示された脂質を認識する自然T細胞で脾臓・肝臓・肺や腸組織に常在して、組織の炎症反応やがん免疫を制御していると考えられている。本研究では、NKT細胞の分化および活性化におけるリンパ球の接着と移動を調節する分子Rap1の欠損の影響を検討することで、Rap1によるNKT細胞の分化や活性化における接着・動態制御ポイントが明らかする。これにより、NKT細胞応答を制御する炎症やがんの新規の分子標的薬の開発が期待される。このようなNKTを標的とした治療薬は、TCR多様性が少なく多くの患者で共通である利点があり、効率性かつ有用性が期待される。
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研究成果の概要 |
インバリアントNKT(iNKT)細胞は脂質を認識するT細胞でがん免疫を調節する。この研究では、ノックアウトマウスモデルを用いて動態制御分子Rap1欠損マウスにおける胸腺のiNKT細胞産生を解析した。Rap1欠損によりNKT細胞が低下した。また、Rap1欠損マウスを免疫してNKT細胞のサイトカイン産生を検討すると、Rap1欠損NKT細胞ではサイトカイン産生がほとんど見られなかった。よってRap1シグナルが、胸腺のNKT細胞産生と末梢のNKT細胞活性化に重要な役割を持つことが明らかとなった。以上よりRap1の新たな機能が明らかとなり、NKT細胞を標的とした創薬に応用される可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NKT細胞は多くの人間で共通のT細胞受容体によりCD1dに提示された脂質を認識する自然T細胞で脾臓・肝臓・肺や腸組織に常在して、組織の炎症反応やがん免疫を制御していると考えられている。本研究により、接着動態シグナル分子であるRap1が胸腺におけるNKT細胞の分化や末梢における活性化を調節することが明らかになった。これにより、NKT細胞応答を制御する炎症やがんの新規の分子標的薬の開発が期待される。このようなNKTを標的とした治療薬は、TCR多様性が少なく多くの患者で共通である利点があり、効率性かつ有用性が期待される。
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