研究課題/領域番号 |
20K07560
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
舟山 亮 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (20452295)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | PADI2 / シトルリン化 / 大腸がん / 翻訳後修飾 / マイクロエクソン / スプライシング / シトルリン修飾 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究を、1)PADI2によりシトルリン化される基質タンパク質の同定と機能解析、2)ERストレス応答におけるシトルリン修飾の役割の解析、および 3)シトルリン修飾系の破綻が大腸がんの発生と転移に及ぼす影響の解析、の3つのアプローチで実施する。大腸がん細胞株と腸管上皮オルガノイドを用いたin vitroの解析、およびマウスの同所移植モデルを用いたin vivoの解析を行う。
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研究成果の概要 |
タンパク質のシトルリン修飾酵素Peptidyl arginine deiminase 2 (PADI2) は、腫瘍環境下で大腸がん細胞の細胞死を誘導していた。大腸がん細胞が腫瘍を形成するためにはPADI2の発現を抑制する必要があると考えられた。また、PADI2の発現は培養環境下では大腸がん細胞の細胞死を引き起こさないことから、免疫細胞や細胞外マトリクスなどの腫瘍微小環境とPADI2との相互作用が細胞死の誘導に寄与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は大腸がんの進行の過程でシトルリン修飾酵素PADI2の発現量が低下することを報告したが、その機能的な役割については不明であった。本研究では、シトルリン修飾酵素PADI2が腫瘍環境下で大腸がん細胞の細胞死を誘導しており、PADI2の発現抑制が大腸がん細胞の腫瘍形成に必要であることが示唆された。低分子化合物を用いてPADI2の酵素活性を増強することができれば、大腸がん細胞の腫瘍形成能を抑制できる可能性があり、大腸がんの新たな治療戦略のシーズを提供することができるかもしれない。
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