研究課題/領域番号 |
20K07612
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
河野 晋 金沢大学, がん進展制御研究所, 助教 (30625463)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | RB / MYC / 休眠細胞 / PGAM |
研究開始時の研究の概要 |
乳がん患者の長期予後を悪化させる晩期再発・転移は、治療抵抗性の休眠がん細胞が再増 殖することが原因であるとされている。休眠がん細胞は十分な栄養条件下でも長期に渡り増殖しない。これは、細胞外栄養を利用した物質合成が広範囲に抑制されているためであると考えられる。これまでの申請者の研究から得られた知見より、RB不活性化は、PGAM1の発現抑制によって代謝活動を低下させ、がん細胞が成体幹細胞様の非増殖・未分化な状況(休眠状態)に入りやすくすると推測した。そこで、PGAM1による代謝リプログラム(代謝改変)の全体像を明らかにし、特定の代謝経路が休眠状態の誘導に寄与する機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
乳がん患者の長期予後を悪化させる晩期再発・転移は、治療抵抗性の休眠がん細胞が再増殖することが原因であるとされている。本研究では、RB不活性化により誘導される休眠細胞の誘導機構の解明を細胞シグナルと代謝の観点から明らかにした。RB不活性化は、細胞周期にかかわる分子の発現低下ならびにエネルギー酸性に関わる分子のリン酸化レベルの変動が一部の細胞において起こることを見出した。また、RB不活性化はRAS成熟に関わるFNTBの発現調節を介して、RAS活性を低下させることを示唆する結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
休眠がん細胞は、増殖シグナルに応答しないため、HER2阻害や内分泌療法の効果は低い。そのため、長期治療後に再発・転移した場合、予後は極めて悪い。休眠状態に移行する機構を明らかにし、その機構を阻害することで休眠細胞が除去することができれば、新たな治療法の確立につながる。
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