研究課題/領域番号 |
20K07637
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
甲斐 昌也 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (10755242)
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研究分担者 |
中村 雅史 九州大学, 医学研究院, 教授 (30372741)
久保 真 九州大学, 医学研究院, 准教授 (60403961)
小田 義直 九州大学, 医学研究院, 教授 (70291515)
中津川 宗秀 東京医科大学, 医学部, 教授 (70448596)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 乳癌 / 人工知能 / 免疫染色 / 個別化医療 / 乳がん / 人工知能による深層機械学習システム / 病理診断 / 個別化治療 / 次世代シーケンシング |
研究開始時の研究の概要 |
乳癌治療は、病理診断による生物学的特性に基づき方針が決定されるが、標的分子の多様性から、効率化が求められている。また個々の癌の特性に応じた個別化治療へむけて、遺伝子パネル検査が重要な位置づけとなってきている。このように診断の効率化と個別化治療開発は、同時進に進められるべき命題である。人工知能(AI)は、知的行動をコンピュータに行わせる技術であり、医療では画像診断等で試みがされている。臨床病理では膨大なデータを、正確・高速に処理し、診断から治療につなげるシステムの構築が急務である。本研究は、AIを用いた病理組織のデジタル画像診断によって、高速・高感度の生物学的機能解析アルゴリズム構築する。
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研究成果の概要 |
本研究では、Whole Slide Image(WSI)を用いてConvolutional Neural Network(CNN)により、深層学習を行うことで、生物学的特性(サブタイプ)規定因子としての「ER」「PgR」「HER2」「Ki67」を評価することとした。ERに関しては、本症例数でも精度69.46%を得ることができた。このことは、高い感度・特異度をもって、HE染色像から、ER発現の予測をすることができることが期待された。一方、PgR,Ki67はERと比較し低い結果であった。HER2については、細胞膜染色であり、核染色とはアルゴリズムが異なるため評価を行うことは困難であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳癌においては、NSGによる生物学的特性の解析が発展し、今後はその特性に基づいた個別化医療が進められることが予想される。すなわち、膨大な臨床病理学的データをもとに、治療方針を判断しなければならなくなり、従来の人の手や目を中心とした解析作業には限界があると考えられるため、データを、正確・高速に処理し、診断から治療につなげるシステムの構築が急務であり、診断の効率化と個別化治療開発は、同時進行として進められるべき命題であると考えた。本研究では、AIによるDeep learningを行うことで、形態からタンパク発現の予測が、一定の精度と効率化をもって、診断につなげることができるということが示唆された。
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