研究課題/領域番号 |
20K07651
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大内 靖夫 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (70553858)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | がん免疫療法 / 部分的初期化 / T細胞 / 再生 / がん免疫細胞療法 / 老化 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、がん免疫療法が「第四の治療法」として注目されている。しかし、その治療効果は限定的であり、老化やがんの発症に伴うT細胞の不可逆的な機能不全、すなわちT細胞の疲弊化 が本治療の効果を減弱させる要因の一つであると考えられている。本研究課題では海外共同研究者の開発したPartial Reprogramming技術を用いて部分的初期化させたT細胞の機能解析およびその分子機構を解明することで、老化やがんの発症に伴うT細胞の疲弊を解除する方法を明らかにし、効果的ながん免疫細胞療法の確立に有効な新規のT細胞再生技術を開発することを目的とする。
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研究成果の概要 |
近年、がん免疫療法は「第四の治療法」として注目されている。しかし、治療効果は限定的であり、T細胞の疲弊がその効果を減弱させる要因とされている。本研究では山中4因子を一過性に発現させて部分的初期化を誘導することでT細胞の疲弊を解除し、がん免疫細胞療法のための新しいT細胞若返り技術を開発することを目指した。その結果、マウスモデルにおいて部分的初期化によりT細胞の増殖が誘導され、疲弊マーカーが減少し、抗腫瘍活性が向上することが示された。またヒトT細胞でも同様の効果が確認された。以上の結果よりT細胞における山中4因子を用いた部分的初期化はT細胞の若返りを誘導できる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果はこれまで不可逆的な細胞変化であると考えられてきたT細胞の疲弊、老化は山中4因子の一過性発現による部分的初期化により若返りさせることができる可能性を示した研究成果である。この発見は近年「第四の治療法」として注目されているがん免疫療法において、がん患者、高齢者において疲弊しているT細胞を若返らせる技術として応用できる可能性がある。
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