研究課題/領域番号 |
20K07659
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
眞田 文博 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座准教授 (30722227)
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研究分担者 |
黒柳 秀人 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30323702)
伊藤 薫 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (50375664)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 選択的スプライシングバリアント / ペリオスチン / 治療抵抗性乳がん / 慢性心不全 |
研究開始時の研究の概要 |
近年のゲノムプロジェクトにより、タンパク質をコードする遺伝子の数は、ヒトで約2万数千個程度と当初予想された数より少なく、タンパク質の多様性実現のためには、一つの転写産物からでも多様なmRNAを産生できるmRNA前駆体の選択的スプライシングが主要な役割を担っていると考えられている。しかしながら、各バリアントの病態形成過程における存在意義に迫る研究は少ない。今回申請者らは、これまでの研究結果を基に新たにHaloTagベクターを用い各バリアントの役割とペリオスチン分泌メカニズムを明らかにする。さらに臨床への応用を見越し、Base scope、サンドイッチELISA法によるバリアント解析法を樹立する。
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研究成果の概要 |
細胞外マトリックス蛋白であるペリオスチンは様々ながん種において治療抵抗性と深く関わる。本研究ではペリオスチン、中でも特定のスプライシングバリアントが、がん微小環境形成に関与し、治療抵抗性を惹起することを明らかとした。また病態形成に関与するペリオスチンスプライシングバリアントをターゲットにした新規治療法の開発を目指し、特定のペリオスチンバリアント検出による診断法の開発を行った。これにより将来的な治療患者の選択または次のターゲット候補疾患を選定することが可能になると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりがん特異的ペリオスチンバリアントの機能および腫瘍局所でのペリオスチン発現パターンが明らかとなり、これによりペリオスチン発現細胞の同定ならびにペリオスチン高値を示す患者群の特定が可能となる。ペリオスチンは多くの難治性がんで発現が亢進することが知られており、本知見により、がん特異的ペリオスチンバリアントの機能が明らかとなり、その発現解析が難治性がんの診断につながるため、学術的意義は大きい。がん特異的ペリオスチンバリアントの制御は難治性がんに対する治療法開発に進むため、社会的意義も伴う。
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