研究課題/領域番号 |
20K07704
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
大澤 英之 自治医科大学, 医学部, 准教授 (60458271)
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研究分担者 |
北山 丈二 自治医科大学, 医学部, 教授 (20251308)
佐田 尚宏 自治医科大学, 医学部, 教授 (20261977)
鯉沼 広治 自治医科大学, 医学部, 准教授 (20382905)
宮戸 秀世 自治医科大学, 医学部, 講師 (90813163)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 腹膜播種 / マイクロRNA / 核酸医薬 |
研究開始時の研究の概要 |
胃癌・膵癌では根治切除が達成できても術後に腹膜播種をきたす例が多く、その予後は極めて悪いため、腹膜再発を予防する治療法の確立が急務である。がん細胞由来エクソソーム中microRNAは、標的臓器の微小環境を変えることによって、遠隔転移の成立を促進する作用がある。そこで、本研究では、胃癌の腹膜播種症例の腹腔内エクソソームにおいて著明に発現が低下しているmiRNA-29sの播種再発における役割を解明するとともに、miRNA-29sを適切な方法で腹腔内に補充することで播種再発の予防につながるかどうか?を明らかにし、miRNA創薬を通して播種性再発を予防する方法論を確立することを目指す。
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研究成果の概要 |
胃癌や膵癌において頻度の高い転移・再発形式で最大の予後規定因子である腹膜播種に対して、腹腔内のマイクロRNAの量的変化を是正することで腹膜播種再発を予防するという新たな腹膜播種治療を開発することを目指した。腹膜播種患者の腹腔内液中エクソソームにおいて発現が低下しているmiR-29bは、腹膜中皮細胞の中皮間葉転換を抑制し、マウス腹膜播種モデルにおいて腹膜播種の形成を抑制することが明らかになった。また、間葉系幹細胞にmiR-29bを発現させ、そこから分泌されるmiR-29b内包エクソソームを腹腔内に投与したところ、さらに良好な腹膜播種の抑制効果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでほとんど解析されていない腹腔内液を対象とした研究の成果をもとにして、予後不良の腹膜播種に対する新たな治療法を開発することを目指した研究である。本研究を発展させることで、難治性の病態である腹膜播種をより早い段階で予防するという臨床的有用性の高い新規治療の開発につなげることが期待できる。
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