研究課題/領域番号 |
20K07832
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
神崎 恒一 杏林大学, 医学部, 教授 (80272540)
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研究分担者 |
海老原 孝枝 杏林大学, 医学部, 准教授 (30396478)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | コグニティブフレイル / 老年症候群 / 栄養状態 / 動脈スティフネス / 意欲 / 口腔機能 / 舌圧 / 経頭蓋ドップラー / 新型コロナウィルス感染症 / 活動量 / 活動意欲 / 栄養不良 / 動脈硬化 / MCI / フレイル / 低栄養 / 軽度認知症 / 身体的フレイル / オーラルフレイル / 大脳白質病変 |
研究開始時の研究の概要 |
“コグニティブフレイル”は軽度認知障害と身体的フレイルの合併状態であり、定義された概念であるため、臨床的意義はよくわかっていない。そこで本研究では、杏林大学病院もの忘れ外来通院患者を対象として、①コグニティブフレイルの実態調査、②認知機能、身体機能の特徴(オーラルフレイルにも着目)について調べ、③認知機能障害と身体的フレイルの共通基盤となっている可能性のある大脳白質病変、脳血流動態、血液バイオマーカーについて調査する。
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研究成果の概要 |
杏林大学病院もの忘れ外来を受診したコグニティブフレイル(以下コグフレと略)者の臨床的特徴について以下の知見を得た。1.MCI群に比較してコグフレ群は老年症候群の保有数が多く、日中活動量が低く、栄養状態が悪く、動脈スティフネスが強く、ラクナ梗塞が多発していた。2.新型コロナウィルス感染症蔓延中の2020年7~9月の初診患者は、他の時期と比較して、フレイルな高齢者が多かった。3.口腔機能を評価したところ①男女で加齢に伴う口腔機能の落ち方が異なること、②栄養状態の低下は舌圧や筋量の低下と関連が強いこと、③コグフレ者は自覚がなくても舌圧が低く、栄養状態がよくないことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
身体的フレイル単独や軽度認知障害単独に比べて、両者を合併したコグニティブフレイルはより要介護に陥りやすい危険な状態である。本研究でコグニティブフレイルの特徴として、高齢で老年症候群の保有数が多いこと、日中の活動量が低いこと、舌圧が弱く、栄養状態がよくないこと、動脈スティフネスが強く、ラクナ梗塞が多発し、大脳白質病変が強い傾向があることを明らかにすることができた。したがってコグニティブフレイルと判定されたら、上記の点に注目して、弱点を放置しない、もしくは積極的に介入して要介護になることを予防する必要がある。ただし、介入の効果については今後の研究が必要である。
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