研究課題/領域番号 |
20K07846
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
馬場 尚志 岐阜大学, 医学部附属病院, 教授 (60359750)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 微生物検査診断 / 地域連携 / Diagnostic stewardship / 質的分析 |
研究開始時の研究の概要 |
薬剤耐性菌対策は世界全体の喫緊の課題である。重要な柱の1つである抗菌薬適正使用には、適切な微生物検査の実施および解釈、それに基づく正確な原因菌判定が不可欠である。 本研究では、各施設の微生物検査体制の調査とともに、小規模施設を含め規模が異なる4病院において、一定期間に実施された全ての微生物検査について後方視的にカルテレビューし、どのように結果が解釈されたか、どの程度適切な治療に反映されたかを検証する。また、医師の誤った解釈を生む要因を明らかにすることを目的に、医師に対する個別インタビューを実施し、医師の思考過程や求められる知識、検査部門とのコミュニケーションなどについて、質的に評価・分析する。
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研究成果の概要 |
本研究では、岐阜県内の感染防止対策加算算定施設すべて(2021年時点57施設)を対象に微生物検査体制や運用について調査した。その結果、加算算定施設であっても、42.1%が微生物検査すべてを外部委託していた。また、院内で実施している施設でも、休祝日において平日と同様に対応しているのは8施設にとどまるなど、様々な課題が明らかになった。 一方、新型コロナウイルス感染症という研究計画時に想定できなかった事態によって予定していた他の医療機関における対面調査が大きく制限されたが、オンライン技術などを活用し、岐阜市内の病院・診療所における抗菌薬使用や薬剤耐性菌の検出状況などを把握する地域連携体制を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗菌薬適正使用の実践には、適切な微生物検査の実施や正しい解釈が不可欠である。薬剤耐性菌対策は社会全体で取り組む必要があり、大規模病院だけでなく中小規模病院や診療所での実践も重要である。 本研究では、中小規模病院を中心に感染防止対策加算算定施設でも微生物検査すべてを外部委託している施設は多く、院内で実施している施設も休祝日の体制や検体の質の管理など様々な課題を抱えていることが明らかとなった。新型コロナウイルス感染症により対面調査を基本とした質的検討は制限されたが、地域の病院・診療所の抗菌薬使用や薬剤耐性菌の検出状況等を把握する体制を構築できたことは、今後地域での検討を進めるにあたり高い意義を持つ。
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