研究課題/領域番号 |
20K07891
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
松川 則之 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (20305543)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / HCNP / 受容体 / Ach / HCNP / コリン作動性神経 |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病では、進行した病理変化があっても認知症を発症しない症例が存在するが、そのメカニズムは不明である(Cognitive reserve: CR)。申請者の研究室では、記憶メカニズムの観点から、海馬神経活動を調節するコリン作動性神経に着目し、中隔核アセチルコリン産生を促進する海馬由来コリン作動性神経ペプチド(HCNP)を発見した。HCNP過剰発現海馬では、アミロイドオリゴマーによる神経活動抑制が軽減できることを明らかにした。これらの成果を踏まえ、今回の申請では、新たな創薬に向けた標的開発を目指してHCNP受容体単離を目的とする。
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研究成果の概要 |
中隔核ー海馬コリン作動性神経調節因子(hippocampal cholinergic neurostimulating peptide; HCNP)を発見し、ノックアウトマウスではコリン作動性神経が障害され、HCNPを脳室内投与すると、その機能は改善することを報告した。本研究では、ヒト由来臍帯血細胞からアセチルコリン(Ach)産生細胞を作成し、質量分析装置によりfmolレベルのAch濃度測定系を確立した。HCNPに反応しAch産生産生する細胞を選別し、genechip解析からP2RY6およびBMPR2を候補として選別した。現在HEK細胞を用いて、受容体の妥当性を検証している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗アミロイド治療が現実味を帯びてきたが、機能改善における効果は限定的な可能性がある。パーキンソン病治療を鑑みても疾患修飾に加えて、機能改善薬開発を継続する意義は期待される。歴史的に使用されるコリンエステラーゼ阻害薬は、Ach分泌細胞死により機能がなくなる。Ach分泌を維持したり、更に細胞保護効果を有する薬剤開発は機能改善効果を持続する可能性が期待される。本研究は、機能改善期間を少しでも長くすることを期待した創薬に向けた研究である。
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