研究課題/領域番号 |
20K07898
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
桑原 聡 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (70282481)
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研究分担者 |
三澤 園子 千葉大学, 医学部附属病院, 准教授 (30375753)
平野 成樹 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (60375756)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 神経障害性疼痛 / 痛覚誘発脳電位 / 脳機能画像 / 脳血流 / 大脳辺縁系 / 持続性Na電流 / 軸索興奮性 / 疼痛評価 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿性、抗がん剤による薬剤性末梢神経障害の増加により神経障害による四肢の疼痛患者は増加の一途をたどっており、患者の日常生活を著しく阻害し、その社会的損失は非常に大きい。疼痛発症の初期イベントは、末梢感覚神経軸索の興奮性増大であり、その後脊髄、大脳へとより中枢に感作が進展して、難治性となる。疼痛診療上の問題点は痛みの客観的的評価法が存在しないことでもある。本研究では末梢性軸索のNa電流の定量と脳機能画像による疼痛の中枢性感作の定量的評価システムを確立して、個々の患者の病態に基づいた早期治療介入と効率的治療を確立することを目的とする。
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研究成果の概要 |
末梢神経障害により四肢の疼痛を呈する患者における疼痛評価法として、電気刺激脳誘発電位における脳の反応と、脳血流測定により痛みにより活性化される脳部位を検討することで、慢性疼痛の病態を検討した。疼痛患者において大脳の中で前部帯状回の血流が増加していた。これらの手法を用いて疼痛の多面的・客観的評価を行うことにより、新たな疼痛評価法を確立し、神経障害性疼痛治療の定量的効果判定を行えることが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、疼痛を客観的に評価する方法は存在しない。我々は痛みを伝達する神経の電気刺激による脳誘発電位と脳血流測定法を用いて、末梢神経障害による慢性疼痛を有する患者において脳のどの部位がどの程度活性化されているかを検討した。疼痛患者では大脳辺縁系の中でも帯状回前部の血流と反応が亢進しており、これが疼痛の慢性化に関わっていることが示唆された。今後これらの方法を用いて痛みを客観的に評価することが可能であり、新規治療開発において治療効果の判定にも応用できることが期待される。
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