研究課題/領域番号 |
20K07902
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
人見 健文 京都大学, 医学研究科, 講師 (50402904)
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研究分担者 |
池田 昭夫 京都大学, 医学研究科, 特定教授 (90212761)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 皮質振戦 / 高周波律動 / 不随意運動 / ミオクローヌス / BAFME / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、良性成人型家族性ミオクローヌスてんかん(BAFME)において、高周波帯域の脳波解析による不随意運動・てんかんのメカニズム解明、そして診断・治療におけるバイオマーカーの確立である。 当施設で加療中のBAFME 患者 (20 ~ 30 名)・皮質ミオクローヌス患者らを対象とする。体性感覚誘発電位および脳波の高周波律動(HFO)の解析により、1次運動感覚野および大脳皮質全体における過剰興奮のメカニズムを明らかにする。 また、各種臨床・遺伝子のパラメーターとの融合的解析により、高周波律動(HFO)をBAFMEの診断・治療のバイオマーカーとして確立する。
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研究実績の概要 |
本研究では、BAFMEにおいて、おもに誘発電位の高周波帯域をターゲットとした詳細な波形解析を行い、皮質振戦・てんかんの発生機構を解明し、さらに臨床所見・遺伝子異常との関連も検討・解明し、遺伝子レベルから個体・症候レベルまでの病態解明・バイオマーカー確立を目的としている。 まず3年目として、当施設で加療中の ①BAFME 患者、②疾患コントロール群(他の皮質ミオクローヌスを来たす疾患群)の脳波・体性感覚誘発電位の計測を行った。その後、上記計測でえられたデータを、オフラインで高周波帯域の成分、特に高周波律動(HFO)に注目した解析、および時間周波数解析を行った。脳波では、BAFMEのてんかん性放電の一部に共起する高周波律動(HFO)を認めた。さらに体性感覚誘発電位の検討では、多くのBAFME患者において巨大体性感覚誘発電位に共起した高周波律動(HFO)を認めた。対照的に、他の皮質ミオクローヌス患者では一部を除いて、巨大体性感覚誘発電位にはHFOをほとんど認めないという非常に興味深い知見がえられた(Tojima et al., Mov Disord. 2021)。また一方で、BAFME・疾患コントロール群の診療情報のデータベース化も並行して開始・継続している。 4年目は、上記の高周波律動(HFO)を用いて、BAFMEに特徴的な不随意運動である皮質振戦の発生機構の解明を行っていく予定である。また各種臨床所見(治療による変化も含む)、遺伝子異常(リピート数)などの結果との融合的解析を行っていく予定である。 最終的には、HFOを用いた病態解明(HFOと症候・遺伝子異常との関係の解明)および バイオマーカーとしてHFOの確立(遺伝子診断の前段階でのスクリーニング・治療反応性の予測・治療の評価指標としてのHFOの有用性)を目指している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初のロードマップでは、倫理委員会承認後、2年目で(1)BAFME・疾患コントロール群・健常者での各種計測、(2)各群における高周波解析、(3) BAFME・疾患コントロール群における臨床情報のデータベース化を予定していた。 (1)に関しては、BAFME・疾患コントロール群はコロナ禍による受診控えの影響で、各種計測が予定通りに行うことが出来なかった。 (2)各群における高周波解析においても、疾患群と同様に予定通りに行うことが出来なかった。ただし、1,2年目と同様にほとんどBAFME患者において巨大体性感覚誘発電位に共起した高周波律動(HFO)を認めた。対照的に、他の皮質ミオクローヌス患者の巨大体性感覚誘発電位ではHFOをほとんど認めなかった。この非常に興味深い知見を確認することが出来た。 (3)BAFME・疾患コントロール群における臨床情報のデータベース化を行っているが、上記の計測の遅れにより、データベース構築も少し遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
4年目は、ウィズコロナ政策により、徐々に各種の計測、データベース構築も進んでいくものと想定される。 上記でえられた高周波律動(HFO)を用いて、BAFMEに特徴的な不随意運動である皮質振戦の発生機構の解明を行っていく予定である。また各種臨床所見(治療による変化も含む)、遺伝子異常(リピート数)などの結果との融合的解析を行っていく予定である。最終的には、HFOを用いた病態解明(HFOと症候・遺伝子異常との関係の解明)およびバイオマーカーとしての確立(遺伝子診断の前段階でのスクリーニング・治療反応性の予測・治療の評価指標としてのHFOの有用性)を目指している。
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