研究課題/領域番号 |
20K07920
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
松原 敏郎 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (60526896)
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研究分担者 |
原田 健一郎 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50761011)
中川 伸 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60360905)
陳 冲 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70783067)
藤田 悠介 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (40509527)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | うつ病 / ニューロフィードバック / 情動調整障害 / 認知機能障害 / 光トポグラフィー / ニューフィードバック / 情動 / 認知機能 |
研究開始時の研究の概要 |
われわれは、情動・認知相関の知見をもとに、陽性情動刺激課題を用いた前頭部ニューロフィードバック(NF)を用いて、うつ病患者の認知機能回復も目指した情動調整法とその脳病態を明らかにする。具体的には、うつ病患者をRCTにて、NF介入群と非介入群に分け、光トポグラフィー装置を用いて、NFを介入群、sham-NFを非介入群に、週1回6ヶ月間行い、0ヶ月、3ヶ月、6ヶ月後の情動・認知機能検査および0ヶ月、6ヶ月後のDTIを測定する。またNF終了6ヶ月後に、情動認知機能が維持されていることを確認する目的で、もう一度情動・認知機能検査を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では光トポグラフィーにより前頭部血流を測定しているが、うつ病において光トポグラフィーを用いたこれまでの本邦の臨床研究をまとめた(Mood Disorders. Cambridge University Press.2021)。次に、うつ病の認知機能障害および情動調整障害の脳基盤を明らかにするために、うつ状態の患者群と健常群で光トポグラフィーを用いて、情動語課題と語流暢性課題中の前頭部機能を比較し、うつ病患者群では語流暢課題では、前頭部血流の有意な低下を、情動語課題では前頭部血流の有意な賦活を認めた(Matsubara T et al.: J Affect Disord. 2022)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果の意義は、うつ病患者では健常群に比し、認知課題中は充分に前頭部が賦活されず、情動調整課題中は前頭部が過賦活されるという、うつ病の神経基盤を明らかにしたことである。うつ状態の患者の鑑別補助手法として、認知機能課題や情動調整課題中の脳機能変化の差が役立つ可能性が示唆された。またニューロフィードバックを用いて改善すべきうつ病の前頭部の神経基盤が明らかになり、血流調整課題として認知機能課題を用いるか、情動調整課題を用いるかで異なる脳血流の方向性を被験者に指示する必要があることも明らかになった。
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