研究課題/領域番号 |
20K08014
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
宮脇 信正 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線高度利用施設部, 主任研究員 (90370478)
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研究分担者 |
渡辺 茂樹 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 主幹研究員 (10450305)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アスタチン / RI製造 / サイクロトロン / ビームエネルギー |
研究開始時の研究の概要 |
アルファ線核医学治療の候補核種であるアスタチン-211(At-211)の製造では、加速器からのビームのエネルギーの僅かな差で生成率が大きく変化し、エネルギーが高いと化学的に分離不能なAt-210の生成及びこれの壊変による放射性毒性の高い核種が生じる。臨床用At-211の製造プロセスでは収量の最大化と高品質化の両立が極めて重要である。高強度ビームの供給が可能なサイクロトロンはAt-211の製造に適するが、ビームエネルギーの再現性に最大1%程度の幅があり、エネルギーを精度良く制御する必要がある。本研究では、サイクロトロンの高精度ビームエネルギー制御技術の開発を試み、収量の最大化と高品質化を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、サイクロトロンで加速したヘリウム(He)ビームをビスマス(Bi)ターゲットに照射して製造されるアスタチン(At-211)について、At-210の混入防止とAt-211の収量の最大化を目的として、高精度ビームエネルギー制御技術の開発に関する研究を実施した。ビームエネルギー制御に最適なサイクロトロンのパラメータを見い出してビームエネルギーを連続的に変更できるとともに、そのメカニズムを明らかにし、At-210が生成せずにAt-211の生成率が高い条件で照射できることを実験により示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではサイクロトロンのビームエネルギーを連続的に変更できることを実証するとともに、従来の薄い金属板でエネルギーを減弱する手法に比べて臨機応変に素早くエネルギー変更が可能である事を示した。本成果は、ビームエネルギーに敏感なRIの多量製造に対しての有用性示すものであり、加速器科学の学術的意義がある。
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