研究課題/領域番号 |
20K08055
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
白井 克幸 自治医科大学, 医学部, 教授 (10400748)
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研究分担者 |
赤羽 佳子 自治医科大学, 医学部, 助教 (00835960)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 放射線治療 / 前立腺癌 / 免疫染色 / 免疫チェックポイント分子機構 / X線治療 / Cribriform pattern |
研究開始時の研究の概要 |
今回我々は術後放射線治療を施行した患者検体を用いて免疫チェックポイント分子機構による予後への影響について明らかにする。前立腺癌の術後患者において放射線治療を行う技術はすでに確立されているが、手術検体を用いて予後因子を確立する研究手法はほとんど報告されていない。また、免疫チェックポイント分子機構の探索は前立腺癌術後放射線治療の症例での報告は皆無である。当研究によって解明できる結果の新規性は高く、将来の個別化医療の確立に有用と思われる。
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研究成果の概要 |
前立腺癌術後再発に対する放射線治療は効果的ではあるが、今だ十分な成績ではない。術後放射線治療を施行した患者検体を用いて免疫チェックポイント分子機構による予後への影響について解析した。術後放射線治療を施行した50症例を対象とした。手術検体を用いて免疫染色を行い、免疫チェックポイント分子機構(PD-L1, PD-1)含め、様々な蛋白発現を検討したが、いずれも再発予測因子ではなかった。病理組織学的特徴であるCribriform patternは、再発率に影響を与える因子であることを明らかにした。現在、Cribriform patternの予後への影響について研究成果の論文投稿中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前立腺癌における根治的治療は手術療法とならび放射線治療の役割は大きい。術後PSA再発に対する放射線治療の成績は、IMRTなどの治療の高精度化に伴い、成績の改善が認められる。しかし、照射後にさらに再発をきたす症例も多く、治療成績予測因子についての探索は重要となる。腫瘍検体を用いて、病理学的な検討や、免疫染色を用いた予後予測に関連する蛋白の発現について検討した結果、病理検体におけるCribriform patternの発現が予後に影響していることを明らかにした。これらの新しい知見は、将来的な治療成績の改善の一助となり、ひいては社会貢献に結びつくものと考える。
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