研究課題/領域番号 |
20K08056
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
山田 祥岳 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60383791)
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研究分担者 |
山田 稔 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任准教授 (60365434)
橋本 正弘 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (20528393)
鈴木 達也 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70627166)
成田 啓一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80627167)
陣崎 雅弘 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (80216259)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | CT / 立位 / 座位 / 画像 / 解明 / 病態 / computed tomography / 臥位 / 病態解明 |
研究開始時の研究の概要 |
現在の画像診断学において、CTは単純X線写真よりも基本的に診断能が高い。ただし、単純X線写真は立位で撮影可能であるが、CTは立位で撮影できない、という決定的な違いがあった。現在の通常のCTは臥位で撮影されるため、ヒトの日常生活の状態(立位/座位)を反映しておらず、立位で増悪する病態を3次元的に画像化できていなかった。そこで我々は、国内メーカーと共同で320列立位CTを開発し、慶應義塾大学病院に世界第1号機を導入した(座位撮影も可能)。本研究では、新たな診断機器である立位CTを用いて、立位で症状が増悪する疾患の病態を画像的に明らかにし、立位/座位での新たな画像診断法の確立と病態の定量化を目指す。
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研究成果の概要 |
新たな診断機器である立位CTを用いて、健常人において頭頚部・体幹部・上肢・下肢含めて全身の解剖学的構造は臥位と立位でかなり異なっていることを示した。また、慢性閉塞性肺疾患、側弯症、変形性膝関節症、脳外科術後などの、臥位と立位で症状が異なる疾患において、臥位と立位で病変/病変周囲構造の形態がかなり変化していることを画像的に明らかにし、立位での病変/病変周囲構造の定量化を行った。さらに、臥位CTと比較して、立位CTの各種解剖学的パラメータの方が、肺機能検査結果・心臓カテーテル検査結果・臨床所見とより相関することを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在の通常のCTは臥位で撮影するため、ヒトの日常生活の状態(立位/座位)を3次元的に画像化できていなかった。新たな診断機器である立位CTを用いた本研究成果は、特に臥位と立位で症状の異なる疾患において、その病態メカニズムのさらなる解明につながり、患者さんにも大きな恩恵をもたらす可能性がある。また、立位/座位での病変/病変周囲構造の定量化ができたため、立位CTを用いた新たな診断法の確立につながる可能性がある。そして、感染症パンデミック時などの肺機能検査が施行できない状況下や心臓カテーテル検査が施行できない状況下において、立位CTはある程度それら検査の代替法となり得る可能性が示唆された。
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