研究課題/領域番号 |
20K08079
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 杏林大学 (2021-2022) 広島大学 (2020) |
研究代表者 |
三木 健太朗 杏林大学, 保健学部, 准教授 (90732818)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 放射線治療 / 治療計画 / VMAT / 自動化 / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではX線放射線治療における理想的な線量分布を仮想的に生成し、それを治療計画に活用する事により、強度変調回転放射線治療(VMAT)における治療計画を効率的に自動化するための研究を行う。この事により、従来、治療計画者の経験と熟練に依存していた線量分布品質の均一化を図り、あらゆる施設における高精度放射線治療の品質と安全性向上に貢献する手法である事を証明する事を目的とする。 理想的な線量分布生成法としてここではCTの画像再構成法を応用し、患者固有線量制約テンプレートによる治療計画フローの構築を行う。グラフィカルインターフェースを整え、実際の臨床での活用や他施設展開の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
X線による最先端のがん治療である強度変調回転放射線治療をいずれの施設においても安全で高精度に実施するための、治療計画最適化の自動化に関する研究を行った。人体の構造的に理想的、または臨床経験的に理想的である線量分布の形状を予め計算によって可視化する事により、熟練に依らない治療計画生成プロセスの確立を目的とした。フィルタ補正逆投影法を応用した手法、または人工知能を用いて理想的線量分布形状作成法を確立し、それを臨床用の治療計画装置に導入して治療計画を行なって精度を比較した。臨床で用いたものと遜色ない高精度な線量分布が、熟練者の試行錯誤なしで生成できることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
強度変調回転放射線治療は技術の進歩により高精度にX線の照射が管理されるため、多くの施設に導入できるようになった。一方、その治療計画は複雑化し、多くの手動プロセスが存在するため、治療計画者の熟練による部分は大きい。今後の超高齢化社会では、高精度放射線治療の普及と共に安全や品質の両立が求められ、そのための自動化は有効な対策である。本研究は理想的線量分布の活用という発想に基づいており、患者個々の状況に適した線量分布生成の自動化が期待できる。従来、経験が必要であった線量分布最適化に対して理想的なゴールを明示する事により、最適化における正解がないジレンマの脱却手法を新たに提示する事を特徴としている。
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