研究課題/領域番号 |
20K08102
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
北村 陽二 金沢大学, 疾患モデル総合研究センター, 准教授 (10368483)
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研究分担者 |
小川 数馬 金沢大学, 新学術創成研究機構, 教授 (30347471)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 放射性医薬品 / ポルフィリン / 金属 / 錯体 / 腫瘍 / 放射性金属 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、金属との結合が非常に速い八臭素化ポルフィリン誘導体に着目し、診断から治療まで応用可能な、包括的な腫瘍診断・治療薬剤を開発することを目的とする。ポルフィリンは腫瘍集積性および金属結合能を有する。一方、放射性医薬品の臨床使用には短時間での標識が要求されるため、八臭素化ポルフィリン誘導体の速やかな錯形成能は非常に有用である。そこで、様々な放射性金属との錯体の合成を行い、合成した錯体の安定性、比放射能、及び腫瘍への集積性、体内動態などを検討し、腫瘍診断・治療薬剤としての臨床応用への可能性を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究は、新規「放射性金属-八臭素化ポルフィリン錯体」を開発し、腫瘍診断・治療薬剤への応用の可能性を明らかにすることを目的として検討を行った。八臭素化ポルフィリン誘導体として、負電荷を持つOBTCPPを選択し、111Inで標識した111In-OBTCPPに関して、肺癌を移植した担癌マウスに投与24時間後にSPECT-CT撮像を行った所、骨への放射能集積はほとんど認められなかったが、腫瘍への集積もほぼ認められなかった。111In-OBTCPPは、マウス体内へ投与後も、脱金属を起こさないことが確認されたが、腫瘍への集積に関しては、腫瘍が十分に成長した担癌マウスを用いて再度の検討が必要と考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的に新規な点は、ポルフィリンの中でも、特に、他のポルフィリン類に比べ、金属との結合の速い、八臭素化ポルフィリン誘導体に着目している点である。八臭素化ポルフィリン誘導体であるOBTCPPが短時間での111In標識が可能であり、小動物SPECT-CTで担癌マウスの撮像を行えた点は、今後のポルフィリン誘導体を利用した腫瘍診断・治療薬剤の開発における基礎的知見となり得ると考えられる。
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