研究課題/領域番号 |
20K08130
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
森 哲也 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 助教 (40397287)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | Mn-52 / PET/MRI / 放射性薬剤製造 / PET/MRIトレーサー / PET薬剤 |
研究開始時の研究の概要 |
常磁性である遷移元素マンガンはMRI造影剤に使用できる元素として注目を浴びているが、期待せぬ動態により重篤な副作用に発展するケースが示唆されその挙動の把握が課題となっている。一方、ポジトロン断層撮影法(PET)はPET薬剤の動態を高感度かつ定量的に計測でき、基礎から臨床まで幅広く利用されている。今回、PET測定が可能なマンガンの放射性同位体マンガン-52(Mn-52)に注目し、院内サイクロトロンでの製造法の確立を計画した。この成果により、PETとMRI双方のモダリティで撮像可能な造影剤の開発が可能となれば、副作用が懸念されるMRI造影剤の挙動を高感度なPETで定量化ができると考えられる。
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研究成果の概要 |
画像診断で有用なPETとMRI双方のモダリティで撮像可能なマンガン-52(Mn-52)標識PET/MRI診断薬の開発を視野に入れ、院内小型サイクロトロンでのMn-52製造法の確立を目指した。照射ターゲットの作成では、電着めっき法で土台の純金ディスクにCr-52をめっきすることができたが、表面安定性が悪くMn-52を製造する工程まで至らなかった。目的物MnとCrの分離精製では、陰イオン樹脂と酸濃度の違いで分離する条件を検討し、既存自動精製装置で精製することができた。本研究成果は、今後Mn-52標識PET/MRI診断薬の開発に向けた研究の推進につながると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マンガン(Mn)は常磁性かつ低毒性のためMRI造影剤に適した元素であり、また放射性同位体のMn-52は、化学的特性を保持しつつPETでも検出可能な核種のため、PETとMRI双方で動態把握できるMn-52標識PET/MRI診断薬の開発を視野に入れ、院内サイクロトロンでのMn-52製造法の確立を目指した。その結果、少量ながらターゲットを作成できたが、表面安定性が悪くMn-52製造工程までは至らなかった。目的物の分離精製では、陰イオン樹脂と酸濃度で分離する条件を検討し、既存自動精製装置で自動化ができた。本成果は、今後Mn-52標識PET/MRI診断薬の開発に向けた研究の推進につながると考えられる。
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