マンガン(Mn)は常磁性かつ低毒性のためMRI造影剤に適した元素であり、また放射性同位体のMn-52は、化学的特性を保持しつつPETでも検出可能な核種のため、PETとMRI双方で動態把握できるMn-52標識PET/MRI診断薬の開発を視野に入れ、院内サイクロトロンでのMn-52製造法の確立を目指した。その結果、少量ながらターゲットを作成できたが、表面安定性が悪くMn-52製造工程までは至らなかった。目的物の分離精製では、陰イオン樹脂と酸濃度で分離する条件を検討し、既存自動精製装置で自動化ができた。本成果は、今後Mn-52標識PET/MRI診断薬の開発に向けた研究の推進につながると考えられる。
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