研究課題/領域番号 |
20K08133
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
上嶋 英介 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (40645561)
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研究分担者 |
平田 豊 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10441247)
児玉 大志 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (20422834)
祖父江 慶太郎 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (90622027)
村上 卓道 神戸大学, 医学研究科, 教授 (20252653)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 肝細胞癌 / 腫瘍関連マクロファージ / 動脈塞栓術 / TAE / 腫瘍免疫 / 肝動脈塞栓術 / TKI / 腫瘍免疫微小環境 / 肝癌 / TGF-β1 / ガン微小環境 / マクロファージ極性制御 |
研究開始時の研究の概要 |
肝ガンの動脈塞栓術後に残存腫瘍の周囲にて免疫抑制性サイトカインであるTGF-β1の産生が亢進し ていることが明らかになり、動脈塞栓術による低酸素刺激が新たな腫瘍を発生している可能性がある。免疫抑制性サイトカインの主たる産生源として、腫瘍進展を促進する腫瘍随伴マクロファージが同定され、同タイプのマクロファージの極性を変化させる新たな研究が進んでいる。本研究では、肝動脈塞栓術後に特異的に増加するマクロファージの機能を解明するとともに、腫瘍随伴マクロファージの極性を制御することで免疫抑制性サイトカイン産生を減少し、治療後の新たな腫瘍の発生を効果的に抑制しうる新規治療法の開発を行う。
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研究成果の概要 |
N1S1ラット肝癌細胞を用いて同種移植肝癌モデルを作成、腫瘍動脈の塞栓を行った。肝癌移植・辺縁部をCD68およびCD206抗体による免疫染色にて、TGF- β1産生細胞が集積する腫瘍関連マクロファージの多寡を評価した。動脈塞栓群ではCD206陽性の腫瘍関連マクロファージが有意に増加し、Lenvatinib投与群では有意に減少していた。microarrayによる網羅的遺伝子解析にて塞栓群ではTAM関与遺伝子群の発現が増加傾向にあり、Lenvatinib併用群では減少する傾向にあった。TAEにより生じた腫瘍免疫微小環境中のTAM極性がLenvatinibにより緩和される可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動脈塞栓術後の残存腫瘍中の腫瘍免疫微小環境の悪化は、肝癌再発時の予後不良に関連していると考えられる。塞栓術後にLenvatinibを投与することで、微小環境中の腫瘍関連マクロファージの極性を変化させ、免疫状態を改善する可能性が示唆された。
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