研究課題/領域番号 |
20K08147
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
瀬川 麻里子 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 原子力基礎工学研究センター, 研究職 (00435603)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 可視化分析 / 放射線イメージング / RI分析 / 可視化 |
研究開始時の研究の概要 |
加速器等で生成される211Atは、医療利用の前に その生成量と化学状態(化学形)を分析する必要がある。半減期の短い211Atの損失を避けるため、両者は半減期より十分短い時間で分析する必要がある。そこで本研究では高速度カメラとカメラに最適化した制御・分析ソフトウェアからなる撮像システムを開発して、投薬レベルの高線量(数メガ~数百メガベクレル)の211Atの生成量及び化学形の短時間分析を実現する。
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研究成果の概要 |
難治性の悪性腫瘍(ガン)に対し治療効果の高いα放射性同位体211Atは、加速器等で生成され、医療利用の前にその生成量と化学状態(化学形)を分析する必要がある。しかし、211Atの半減期が7.2時間と短いにも関わらず、これまで両者は半減期より長い時間で、かつ別々に分析されていた。この結果、貴重な211Atの損失を生じていた。そこで、本研究では高速度・高感度カメラシステムを構築し、投薬レベルの高線量(数百メガベクレル以上)の211Atから放出されるα線を即時観察し、211Atの生成量と化学形を短時間で分析する技術を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は211Atの可視化による生成量および化学形評価に、即時性と定量性を同時に加え、かつ短時間で分析可能な実用的な技術を開発した点に社会的意義がある。また、出願した2件の特許により、検量線からのずれを簡便に補正して分析の効率化を実現し、さらに薄層クロマトグラフィー中にシンチレーターを含有させることで薄層クロマトグラフィーにより展開中の試料のα線を可視化分析可能となった。両特許は、いづれも分析の効率化に資するものであり、今後のα線治療法の実用化に伴い、貴重なRI治療薬の不要な損失を防ぐとともに、医療従事者の被ばくリスクを低減させる等の高い波及効果が期待できる。
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