研究課題/領域番号 |
20K08174
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人埼玉県立病院機構埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所) |
研究代表者 |
竹信 尚典 地方独立行政法人埼玉県立病院機構埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 臨床腫瘍研究所, 研究員 (60392247)
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研究分担者 |
迎 恭輔 地方独立行政法人埼玉県立病院機構埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 臨床腫瘍研究所, 主任 (60793974)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 発がん / 細胞分化 / 分子標的 / iPS細胞 / 神経芽腫 / iPS |
研究開始時の研究の概要 |
神経芽腫の悪性化と相関する遺伝子を同定するため、ヒトiPS細胞を神経堤細胞に分化する実験系を用いて、正常細胞から神経芽腫細胞を作り出す。iPS細胞由来の神経堤細胞に、神経芽腫の原因遺伝子であるMYCNを高発現させると同時に交感神経系へ分化誘導し、神経芽腫の起源となる細胞のみを取り出す。それらの細胞に対して、全遺伝子を標的とするCRISPRライブラリを導入した後、がん化した細胞を選び出し、どのような遺伝子が神経芽腫を形成するための決定的なセカンドヒットとなっているかを明らかにし、新たな治療標的の同定へつなげる。
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研究成果の概要 |
発がんや、がんの治療薬剤耐性に対する脆弱性は、何らかの遺伝子発現異常に依存して生じていると考えられる。今回我々は、網羅的な遺伝子破壊を用いて正常細胞またはがん細胞の遺伝子操作を行い、発がんや薬剤耐性に関わる生物学的な特性の変化を観察する基盤研究を行った。また、自然に発生した遺伝子変異を持つ細胞を用いた実験によって発がん能力や薬剤感受性を獲得することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
発がんのメカニズムは、がん種によって様々である。神経芽腫は、神経堤細胞から発生するが、細胞が分化する途中でMYCNの高発現を伴って発がんする。しかし、MYCNが増幅している神経芽腫は発生する全体の30%以下であり、残りはそのメカニズムが不明である。また、近年注目されるPRC2複合体を標的とした阻害剤は、単剤ではごく一部のがんにのみ奏効性を発揮する。そこで、網羅的に遺伝子を破壊することで、発がんした正常細胞内での破壊された遺伝子や、エピジェネティック薬に抵抗性の細胞で網羅的に遺伝子破壊を行い、薬剤感受性に関わる遺伝子を特定することは、エピジェネティック薬の効きやすいがんの層別化に役立つ。
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