研究課題/領域番号 |
20K08176
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所 |
研究代表者 |
加藤 君子 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 障害モデル研究部, 研究員 (30598602)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | X連鎖性疾患 / X染色体不活性化 / skewed X染色体不活性化 |
研究開始時の研究の概要 |
X連鎖性疾患の女性では、偏ったX染色体不活性化(skewed X-chromosome inactivation, skewed XCI)を伴うことが多く報告されている。X連鎖性疾患では、遺伝子異常をもつX染色体が不活性化した細胞の割合は重症度の違いに相関することが多く、skewed XCIの理解は、保因者や潜在的な患者の同定、患者の予後や治療戦略を考える上で重要である。そこで、本研究では、X連鎖性疾患女性で起こるskewed XCIの確立機構を明らかにすることにより、X連鎖性疾患の予測・診断・治療法の創出につなげたい。
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研究成果の概要 |
性染色体として、女性はX染色体を2本もち、男性はX染色体とY染色体を1本ずつもつ。このため、女性では2本のX染色体のうちどちらか一方のX染色体の働きが抑制される。このことを「X染色体不活性化」と言う。この機構は厳密に制御されており、その乱れはX染色体が関与する様々な疾病の発症につながる。そこで本研究課題では、患者由来のiPS細胞を用いて、X連鎖性疾患でXCIの乱れが起こりやすくなる原因の探索を行った。この結果、XCIの偏りとの関係が示唆される分子群を複数見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、多能性幹細胞を用いたヒト初期胚モデルの作製の報告が相次いでおり、着床前後の初期胚における遺伝子発現変動が明らかになってきた。しかし、X連鎖性疾患の女性患者でskewed XCIが生じやすくなる原因については、未だ不明である。本研究により、患者でskewed XCIが確立する機構を解明できれば、ヒトのXCIの機構のみならず、X連鎖性疾患の理解に大きな前進をもたらす意義深い研究になると考えられる。さらにこの知見は、X連鎖性疾患の新たな予測・診断・治療法の創出につながる可能性がある。
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